FEBRUARY . 2020

2020年を迎え、いよいよ東京五輪開催年となった。日本の高度成長を世界にアピールした1964年大会以来、56年ぶりの2回目で、今回も印象深い大会となることを期待したい。だが、そうしたムードのぶち壊しに余念がないのが隣国の韓国で、旭日旗の使用禁止を求めたり、ことさら福島原発の放射能汚染を世界に喧伝する悪材料に用いる事例が目に余る。

 昨年は五輪会場やパラリンピック会場への旭日旗の持ち込みを禁止するよう、韓国側がIOCに要請。しかし、政治はタブー視される五輪へのこうした政治的要請に対し、IOCは却下。それでも韓国側は飽き足らず、国会で持ち込み禁止を決議した。

 また、大韓体育会(韓国五輪組織委)は、放射能から選手を守るためとして、開催期間は選手村から約15分離れたホテルを借り切り、食事は自国産の材料と調理人を準備する方針を決めている。裏を返せば、日本不買である。

 さらには、李明博元大統領直属のネット工作機関だったVANKは、放射能汚染を揶揄し喧伝するため、防護服を着た聖火ランナーが、放射能によって緑に燃える聖火を持って走る姿を、何種類ものポスターとして作成し掲示している。

 国民のアイデンティティーも政権の存在意義も、歪められた歴史観に基づく「恨」をベースとした反日にしかないような国であるから、今さら驚くにも値しないが、よくもこれだけ負の情熱が続くものと呆れる。そのエネルギーを、若者達が「ヘル朝鮮」と嘆くお粗末な国情の改善に向けてはどうかと思う。

 そもそも韓国民の旭日旗アレルギーは、AFCアジアカップ2011での対日戦で、ゴールを決めたキ・ソンヨン選手が、日本人への侮辱を込めて猿真似をしたことを大会組織委から咎められた際に「観客席に旭日旗が見えたから」という虚言から始まっている。

 放射能汚染のアピールなどは、風評被害解消に向けて日夜奮戦する福島県民にとっては、やるせない仕打ちだろう。だが、外務省が在韓日本大使館のホームページで公表している1月17日12時00分の放射線量データは、福島市0.130uSv(マイクロシーベルト)、いわき市0.059uSv、東京0.037uSvで、ソウルは0.121uSv。つまり、五輪開催地よりも韓国の首都の方が、4倍近くも高いのが実態である。原因は、廃炉された原発燃料を適正に処理せず、レンガやアスファルト素材に再生し、インフラ整備にこっそり再利用しているためとされる。

 韓国がスポーツ国際大会で見せる非道ぶりは、選手らのラフプレーや2002年W杯で発覚した審判買収などに限らない。観客の非常識な応援も目に余るものがある。サッカー国際大会の対ドイツ戦ではハーケンクロイツを掲示したり、対イタリア戦では対戦チームの選手の肖像に黒いリボンをかけた遺影を掲げたり、東北震災後に開催されたサッカーアジアチャンピオンズリーグでは、観客席から「日本の地震をお祝いします」の横断幕が掲げられるなど、人類としての良識を疑わざるを得ない。

 スポーツ大会は五輪に限らず、あらゆる種目において政治やイデオロギーを排除し、純粋に技量、力量を競い合うことを主眼としている。それに背いて、反日はもとより他国に対してもこれだけの露骨な政治的プロパガンダや嫌がらせを見せる韓国には、各種目の国際委員会がそろそろ何らかの対策を考えるべきではないのか。韓国の的外れなスポーツの政治利用が改められない限りは、あらゆる国際大会への出場を禁止するなどの厳正な措置が必要だろう。そうでなければ、今回の東京五輪でも、またもや不愉快な悶着や騒動が起こることは必至だろう。




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