建設グラフインターネットダイジェスト

〈建設グラフ2004年2月号〉

特集・港湾新時代〜世界の港湾立国へ〜

津津浦々の港を通じて「自立する四国」を形成

世界に開かれた海の集散拠点「四国」

四国の港湾・空港整備事業 国土交通省 四国地方整備局

▲高知港
▲高松港玉藻地区
四方を海に開かれた四国には、3,200kmの特色ある海岸線に154の港湾と4つの空港があり、まさに「津津浦々」に港が点在している。人口一人あたりの港湾数は全国と比べて4倍以上であると同時に人口一人あたりの港湾取扱貨物量は最も多くなっている。
「港」は万葉の古くから現在に至るまで、住民の暮らしと強く結びつき、様々な場面で船が利用され、古来より海運の発達が重要視され、歴史の中で重要な役割を果たしてきた。また、各県にある4つの空港は日本全国のみならず海外の都市とも結ばれている。
港湾と空港は他地域の交流窓口、生活物資の移入、産業における原料の搬入、製品の出荷など、四国地域の生活と経済を支える上で重要な役割を果たしている。
近年は瀬戸内海側、太平洋側の各港の整備、四国横断・縦貫自動車道(xハイウェイ)の延伸により、本四三橋ルートを通じて港からダイレクトに全国高速道路網に繋がり、海に開かれた海上輸送の集散拠点として世界から注目を集める可能性を大いに秘めている。
現在は瀬戸内海航路上に愛媛faz、太平洋側に高知fazが指定され、国際ゲートとして、中国・韓国・台湾などとの交流を深め、地域の活性化を支えている。
四国の産業
四国地域では瀬戸内海に面する臨海部を中心に、紙・パルプ、石油・石炭、造船業などの基礎素材型産業が発展してきた。この製造品出荷額などの割合は製造業全体の約3割を越え、全国よりも高い割合となっている。
特に瀬戸内海側においては古くからパルプ・紙・紙加工品、印刷用紙、木材・木製品などの製紙、木材産業のウェイトが高くなっており、原料輸送や製品出荷において港湾は非常に重要な役割を果たしている。
これらの産業の国際的な競争力を高めるため、各港では必要な港湾機能の充実・アクセスの改善、老朽化した既存公共施設の改良のほか、コスト削減による効率化を進めている。
▲瀬戸大橋
▲徳島飛行場
四国の港湾・空港ビジョン
この四国津津浦々の港から、地域の人々の潤い豊かでいきいきとした暮らしが実現できるよう、平成13年に「四国の港湾・空港ビジョン」が策定された。
広域的な連携・交流のもとで、『「自立する四国」の暮らしを海にひらくみなと』を目標とし、2つの柱を掲げている。
一つ目の「海に開かれた活力ある暮らしを支えるみなと」では、
1.暮らしを支える広域港交流ネットワークの形成
2.暮らしを支え地域の活性化に資する空間の再編成・創造
とし、四国の港湾の産業、暮らしの「活力」としての港湾の役割を示した。
二つ目の「個性豊かな魅力ある暮らしを支えるみなと」では、
1. 地域の潤い豊かな暮らしを支える空間の再編成・創造
2.暮らしと海に安全・安心・安定を形成
を目指し、歴史、文化をはじめとした四国の魅力を支える港湾の役割を示した。
さらにこのビジョンにおける各種施策について、具体的なアクションプランとして「広域交流機能強化プロジェクト」「瀬戸内ルネサンスプロジェクト」など6つのプロジェクトを掲げ、自立する四国に向けての取り組みを進めている。
小松島港湾・空港整備事務所 松山港湾・空港整備事務所 高知港湾・空港整備事務所 四国の港湾・空港整備に貢献
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