建設グラフインターネットダイジェスト

〈建設グラフ2003年1月号〉

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「人間サイズのまちづくり」を目指す住まいづくり

住宅整備の新10年計画が始動

兵庫県 県営住宅整備事業

▲10年計画では、現在の管理戸数55,000戸を維持。ストック重視の住宅整備を行う。
(パース図は夢前清水谷住宅)

兵庫県は現在、平成13年度から平成22年度までの10年計画・「ひょうご21世紀県営住宅整備・管理計画」を策定し、県営住宅の整備を進めている。
県営住宅を取り巻く環境は、公営住宅法の改正、少子・高齢化、核家族化の進展、阪神・淡路大震災等により大きく変化してきている。同計画は、これらの変化を背景に、自然、人、社会との共生を図ることを基本とし、安全で安心して暮らすことができる住まいづくりにより、コミュニティ形成に配慮しながら、魅力ある「人間サイズのまちづくり」の実現を目指すものとしている。
具体的には、阪神・淡路大震災を教訓に、まちづくりと連携した県営住宅の整備、新しいライフスタイル等県民の多様なニーズの変化への対応、県と市町との役割分担、ストックの活用、地域の特性を生かしたまちづくりや住まいづくりへの対応などを重視。

福祉政策等との連携を図るモデル団地、環境への配慮として、リサイクル資材を活用する「ひょうご100年住宅」や木造住宅の整備も推進していく。
同県の平成12年度末現在の住宅管理戸数は、阪神・淡路大震災に対する災害復興県営住宅を大量に供給したこともあり、約55,000戸。更新時期を迎える昭和40年代のストックが約24,000戸と膨大であることから、計画期間中の10年間は、概ね現在の管理戸数を維持。これらストックの活用を重視し、改修・建替を主体とした整備を行う。
また、団地の建物等においては、地域のニーズや実情に合わせて統廃合や集約を行い、地域の活性化やまちづくりと連携。これら住宅ストックを活用し、県民の多様なニーズに対応していくため、より適切な入居者募集の方法や住宅の困窮度に対応した入居者の選定を行っていく。

■現在、兵庫県が整備を進める主な住宅

深江北町住宅(建替、第1期)高丸住宅(建替、第1期)加古川神野住宅(建替、第5期)

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