建設グラフインターネットダイジェスト

〈建設グラフ2003年11号〉

魅力ある「まちづくり」で豊かな生活空間の創出を目指す

都市基盤整備公団中部支社事業概要

都市基盤整備公団 中部支社

▲納屋橋西地区
▲アーバニア志賀公園
▲屋上緑化
平成16年7月から、都市基盤整備公団が廃止され、独立行政法人「都市再生機構」となる。
都市公団中部支社は、名古屋地域を中心に広域で地方公共団体や民間事業者との役割分担のもと、潤いと活力に満ちた都市生活の実現を図ってきた。
独立行政法人への移行にあたっては従来の企画・構想から基盤整備、建築物整備まで行うフルセット型から、民間投資などを最大限に引き出すバックアップ型に転換する。
都市公団中部支社が現在進めている事業について特集する。
市街地の再開発
急激な都市化の進展による市街地の災害危険性の増大や、地域活力の低下などに対して地方自治体や地域住民とともに市街地再開発事業や、土地区画整理事業などの手法による都市再開発を行い、都市の機能更新、環境整備を図る。
現在は千種駅南地区、納屋橋西地区、刈谷駅南地区の市街地再開発事業と、尾張西部都市拠点地区、枇把島駅東地区で都市機能更新型の土地区画整理事業を進めている。
居住環境の整備
1)住宅市街地整備総合支援事業
既成市街地などにおいて、良好な居住環境を有する住宅市街地の整備や都市居住・職住近接のための賃貸住宅の供給を、地方公共団体や民間事業者との連携と役割分担により推進する。現在進められている主な事業地区としては、都市居住空間に花と緑溢れる暮らしを提案するアーバニア志賀公園、都市再生に向けた新たな複合開発拠点として期待されている千種二丁目地区がある。
2)建替事業
昭和30年代に建てられた公団住宅を現在のライフスタイルに合わせて建て替え、さらに暮らしやすい環境を提供する。主な事業地区としては、街のシンボルとなる超高層住宅を中心に、賑わいと潤いのある街並みを提案するアーバンラフレ星ヶ丘がある。
3)良質な賃貸住宅の供給
新たな街の生活環境の再生・創出を目指し、高齢社会に対応した都市型住宅や環境との共生に配慮したまちづくり・住まいづくりを行っている。具体的には、屋上緑化(土壌や植物の導入により、都市のヒートアイランド現象の緩和、断熱性能の向上効果など、環境に対する複合的な効果が期待されるもの)、またksi(公団型スケルトン・インフィル〜構造躯体部分や共用設備と、住宅専有部分の内装や設備とを分離することで、住宅の可変性・更新性をより発揮出来るシステム)などを採用し、良質な住宅の建設に取り組んでいる。
インフィル
 住まい手のライフスタイル
 やライフステージの変化
 に応じて作り替えることが可能
スケルトン
 100年以上の長期耐久
 性を持つ
 インフィルの変化を可能
 とする柱梁床構造
KSI(公団型スケルトン・インフィル)
構造躯体部分や共用設備(スケルトン)と住宅
専用部分の内装や設備(インフィル)とを分離する
ことで、住宅の可変性・更新性をより大きく発揮で
きるシステムです。

▲東濃研究学園都市のセンター機能を担うべく開発の進む土岐地区
▲滝呂
都市の開発・整備
複合的な機能を備えた都市づくりと、多様化・高度化する居住ニーズに柔軟に対応したまちづくりを進めている。
現在、土岐プラズマ・リサーチパーク第一地区、常滑西地区などの新たな拠点整備を進めているほか、水野地区(瀬戸市)、滝呂地区(多治見市)、播磨地区(桑名市)において、魅力ある新しい郊外居住(『新・郊外居住』)の取組みを開始している。
住宅等の管理
住宅・宅地等の募集から、入居後の様々な居住者サービスを行う。また、ライフスタイルの変化や多様なニーズに対応するため、ldk化・洋室化等の間取り改良や設備水準の向上を図るリニューアル事業、高齢者世帯の居住の安定を確保するため床段差等の改良と家賃負担の軽減を図る高齢者向け優良賃貸住宅事業を行っている。
土地の有効利用
不整形な敷地を、隣地との一体利用のために取得し、周辺の敷地と一体化して土地の高度利用を推進する。また、工場の移転などにより空地となった大規模な低末利用地を取得し、公共団体等と土地利用の方向性について調整したうえ、道路、公園等を整備し、街区を形成する。
▲レンジフード、吊り戸棚付きのキッチンシステムを設置 ▲地元小学生の意見を採り入れた調整池
桑名開発事務所 千種駅南再開発事務所
HOME