《RUPO》 首都高の現在


■首都高速道路公団

総延長248q、1日115万台が走る東京の大動脈



▲川崎市・浮島JCT(仮称)付近

▲浮島JCT完成模型

 首都圏の大動脈である首都高速道路は総延長248q、一日の通行台数は115万台に達する。都市の生活・文化・経済を結ぶネットワークとして首都高速道路の建設・管理を行っているのが首都高速道路公団。現在、高速中央環状線をはじめ5路線54qを建設中で、地震防災対策、沿道環境対策の強化にも積極的に取り組んでいる。
 首都高速道路は昭和37年、中央区宝町(京橋出入口)〜港区海岸(芝浦出入口)間4.5qが開通したのが始まり。以来、東京線高速都心環状線14.8q、高速中央環状線19.4q、高速湾岸線32.0q、神奈川線高速神奈川1号横羽線20.1qなど逐次延伸し、現在、営業路線の総延長は247.8q。
 東京港を横断する高速11号台場線のレインボーブリッジは東日本最大の吊り橋で、航路中央の高さ50mを確保した2層構造になっている。上層を首都高速道路、下層を新交通システム『ゆりかもめ』が走っており、東京湾を一望できる展望施設も設けられており、東京の新しい観光スポットになっている。
 首都圏における交通の大動脈は放射線の整備が進んでいるのに対し環状線の整備が遅れていることが慢性的な交通渋滞の要因になっており、渋滞解消のため都心環状線の外側に中央環状線を早急に整備することが必要だ。

高速湾岸線(延長160q)約48qが開通

 中央環状線は都心から半径8qの環状線で、湾岸線葛西付近から大井付近までの延長46qの路線。現在東側区間20qが開通しており、北側区間の王子線7.1q(板橋区板橋〜足立区江北)、西側区間の新宿線11.0q(目黒区青葉台〜板橋区熊野町)を建設中だ。
 地震防災対策も緊急の課題。阪神大震災で高速道路が直撃され、橋脚が倒壊するなどの被害に国民は大きなショックを受けたが、これを機に全国で高速道路の補強工事が進められている。
 首都高速道路公団も『震災後、首都高速は緊急輸送路の役割を果たす』として、橋脚の耐震強化など二重、三重の安全対策を講じている。
 このほか、景観に配慮した道路建設をめざし、橋脚や桁の形をシンプルにしたり色彩も周辺環境を考慮して選定している。平成6年度から主要交差点等環境対策7カ年計画を推進している。


▲横浜ベイブリッジ(高速湾岸線)

▲鶴見つばさ橋(高速湾岸線)

▲金沢区並木付近完成予想図(高速湾岸線 5期)

▲横浜ベイブリッジと鶴見つばさ橋(高速湾岸線)