<建設グラフ97年4月号>

クローズアップ 《新潟県》


◆ 新潟県内の主要事業 ◆


【新潟港】


▲新潟港西港区万代島再開発イメージ

 1868年(明治元年)に函館、神奈川、兵庫、長崎に続く、国際貿易港の一つとして開港される。昭和42年には日本海側で最初に国の特定重要港湾に指定。同港は古くからある西港区と、昭和44年、国際化の動向や船舶の大型化などに対応するために開港した東港区の2港区からなる日本海側屈指の物流拠点。
 21世紀に向けたウォーターフロント都市の中核として、新潟市の万代橋下流に位置する、3方を水に囲まれた西港区の「万代島」再開発が進められている。また、東港区では、3バースに3基のガントリークレーンで効率的な荷役を提供するため、外貿専用コンテナターミナルを8年9月に供用開始。約18haの広大なコンテナヤードは、指定保税地域の指定を受け、低廉な料金で提供する。



【高速交通網】

 上越新幹線の開業や関越自動車道新潟線及び北陸自動車道の開通などで、目覚ましい発展を遂げている。
 高速道路の県内供用延長は306kmで、北海道に次ぎ全国第2位。日本海側における高速交通網の要衝を占めている。

【農林水産業】

 新潟コシヒカリに代表される高品質米を各地に供給する食料基地。生産額は全国第1位で、全国屈指の生産地。
 同県では、ウルグァイ・ラウンドを、平成6年度補正から平成12年までの6カ年計画で行っている。また、「県版新農政プラン」(平成8年3月改訂)をもとに明日に夢を持てる農林水産業を構築しており、新潟県農業農村整備長期計画は、「活力ある農業を実現するための生産基盤整備」、「快適で美しい田園空間を形成するための農村整備」、「安全な県土を維持形成するための保全管理」を3つの柱として掲げている。




【高速自動車道】


▲磐越自動車道 石間釣浜橋

 新潟市を起点とした北陸自動車道が昭和63年に開通。北陸各県を経て、滋賀県米原で名神高速道路と接続するもの。また、長岡市で北陸自動車道と分岐し、新潟〜東京間を結ぶ我が国初の列島横断自動車道として、昭和60年に関越自動車道新潟線が開通。
 現在は、関越自動車道上越線(上信越自動車道)、東北横断自動車道いわき新潟線(磐越自動車道)、日本海沿岸東北自動車道の整備を進めている。



【新潟空港】

 昭和48年に新潟-ハバロフスク線の開設により、国際空港として開かれた。
 平成8年3月には2,500m滑走路が供用開始、新潟空港初のジャンボ機によるハワイ行きチャーター便が運行された。国内線は9路線あり、同年6月には新たに女満別との路線が開設されたほか、佐渡路線も再開。翌7月には、新旅客ターミナルビルが完成し、年々、海外旅行が盛んになっている地方からの旅客者や国内航空旅客の増加に対応している。
 一方、佐渡空港は3大都市圏から佐渡への直接乗り入れできるようにするため、拡張に向けて着々と計画が進行している最中だ。



【県立中央病院】

▲県立中央病院完成予想図(平成9年5月完成予定)

 県民が適切な医療を受けられるよう県立病院の整備拡充、救急医療の確保、へき地医療対策として、県立中央病院の移転新築を行っている。あわせて、がん、小児などの特殊な診療機能整備も充実させる。

【新潟国際情報大学】

▲新潟国際情報大学

 高等教育機関充実の一環として、平成6年4月に、新潟国際情報大学(新潟市)、新潟経営大学(加茂市)、長岡造形大学(長岡市)、新潟県立看護短期大学(上越市)が開学。翌7年4月には、新潟工科大学(柏崎市)が開学した。

【新潟ユニゾンプラザ】

▲新潟ユニゾンプラザ 完成予想図

 福祉活動拠点の整備として進めていた、新潟ユニゾンプラザが平成8年8月に開館。450席の多目的ホールや介護実習室、図書情報ルームなどを設置した総合福祉センター。現在は、身体障害者福祉センター(仮称)の整備を進めている。