建設グラフインターネットダイジェスト

〈建設グラフ2001年10月号〉

特集 日本道路公団(JH)中部支社

日本列島の要、中部の高速道路ネットワークを充実



整備が進む第二東名高速道路(写真は豊田東IC工事全景)

 日本道路公団(JH)中部支社は、中部圏(愛知・岐阜・三重県と長野県の一部)の高速道路ネットワークの管理・建設事業を推進している。本号では、中部支社管内の主な工事事務所をピックアップし、今年度の主要工事の写真を交えつつ、その事業内容を紹介する。


第二東名・名神高速の整備

 現在、中部支社が進める事業で中心となるものは、第二東名・名神高速道路の整備だ。太平洋ベルトの大動脈として我が国の高度成長に貢献してきた東名・名神高速道路。しかし、年々交通量が増大し、現在ではほぼ全線にわたっての混雑が著しく、高速での走行、目的地への予定時刻到達といった高速道路本来の機能が失われてきており、このまま放置すれば状況はますます悪化することになる。
 こうした問題に対応するべく計画されたのが、第二東名・名神高速道路(正式名称は「第二東海自動車道横浜名古屋線」及び「近畿自動車道名古屋神戸線」)。これは現在の東名・名神に平行して走るバイパス線で、東京から神戸までの約490kmを結ぶ。完通すれば東京神戸間が3時間50分で結ばれ、東名・名神とも一体となって高速道路本来の機能や役割を高め、我が国の産業・文化・経済活動のさらなる振興が期待されるところだ。


平成13年度の事業計画

 今年度は、現在の道路整備5箇年計画(平成10年度〜14年度)の4年目。中部支社では当該計画に則り、物流の効率化など経済構造の改革や良好な環境の保全・形成とともに地域の自主的な発展を目指し、第二東名・名神の他、東海北陸自動車道や名古屋圏における環状道路などの整備を重点的に進めている。
 また営業中の路線についても、渋滞対策・交通安全対策や、ETC(ノンストップ自動料金支払いシステム)の導入、PAの拡張整備事業(中央自動車道・屏風山PA上り線ほか)など、利用者へのサービス強化にも努める。


伊勢湾岸自動車道・湾岸弥富〜川越間開通へ

 なお、中部支社では、今年度中に伊勢湾岸自動車道(近畿自動車道名古屋神戸線)の湾岸弥富IC〜川越IC間・8.3kmを新規に開通させる。これにより、同自動車道と一般国道23号が結ばれ、名古屋中心部を迂回する高速道路ネットワークが形成される。交通混雑の緩和、沿道環境の改善が図られ、伊勢湾岸周辺の産業地域へのアクセス強化、及び物流の効率化にも寄与する。
 この他、既存のネットワーク機能向上のため、伊勢自動車道(関JCT〜伊勢IC)の勢和多気IC〜伊勢西IC間の4車線化工事の全面展開、東海北陸自動車道の4車線化工事、東名阪自動車道付加車線設置工事などにも順次着手する予定だ。