下水道促進デーへ

〈建設グラフ2000年9月号〉

特集 9月10日「全国下水道促進デー」


函館市の下水道事業



▲南部終末処理場遠景

 函館市の下水道事業は、平成8年度からスタートしている第8次7箇年計画で平成8年度から11年度までの4年間で316億円を投入。平成12年度は59億円の事業費を計上しており、7箇年で総額450億円の事業を予定している。
 整備形態は、市内を貫流する亀田川を境にして、南側(南処理区)を函館市単独公共下水道、北側(函館湾処理区)を函館市流域関連公共下水道として整備を進めている。
 南処理区の汚水を処理する南部下水終末処理場は、昭和49年7月から運転を開始。本市の函館湾処理区と近隣の上磯町、大野町および七飯町の1市3町の汚水を処理するための函館湾浄化センターは、平成2年3月に運転を開始している。
 一方、水質保全の見地から、函館湾処理区の一部において合流式下水道から分流式に排除方法を変更する分流改造工事を実施しており、同時に宅地内の排水設備分流改造工事も平成2年度から実施中である。
 平成11年度末における処理区域内人口普及率が85.5%、処理区域別の普及率は、南処理区が86.0%、函館湾処理区が84.8%となっている。
 平成12年度の整備計画は、管渠の整備面積が南処理区で54ha、函館湾処理区で63haの合計117haで、全体の計画面積5,721haに対し4,187haの進捗率73%になる予定。
 整備延長は、南処理区で汚水管11,951m、雨水管487mの合計12,438m。函館湾処理区は汚水管10,890m、雨水管1,226m、合流管180mの合計12,296m。全体では、汚水管22,841m、雨水管1,713m、合流管180mの合計24,734mを予定している。
 また、処理場整備事業費は、汚水処理施設で水質試験設備工事および返送汚泥ポンプ設備工事を予定しており、作業環境の改善を図る。さらに、ポンプ場整備事業は、銭亀ポンプ場の機械・電気設備工事および大手ポンプ場の自動除塵機更新工事を実施する。
 今後も、処理区域の拡大、雨水整備、さらに既存管の更新なども視野に入れ、下水道整備を促進していく。