〈建設グラフ1997年9月号〉

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《建設省関東地方建設局 平成9年度主要事業》

国立オリンピック記念青少年総合センター

21世紀に向けて国際的な青少年の交流施設
整備は学習・情報ゾーンとスポーツゾーンの第2段階へ
東京都渋谷区代々木に整備されている「国立オリンピック記念青少年総合センター」の整備は、すでに宿泊ゾーン、国際交流ゾーンの整備が終わり、現在は学習・情報ゾーン、スポーツゾーンの整備へと進んでいる。
この施設は、21世紀に世界の青少年が集い、交流、学習する国際的な交流施設として整備されている。計画では、宿泊ゾーン、国際交流ゾーン、学習・情報ゾーン、スポーツゾーン、カルチャーゾーンと5つのゾーン、機能を持っており、宿泊施設は1,500人の収容規模で、地下駐車場は200台分。宿泊、国際交流ゾーンの面積は31,000m2、学習・情報、スポーツは27,800m2 、そしてカルチャーゾーンと地下駐車場は24,500m2で、施設の延面積は83,300m2に及ぶ。
このうち宿泊、国際交流ゾーンは完成しており、現在、整備されているのは学習・情報、スポーツゾーンの2地区。
学習・情報ゾーンは青少年の交流、学習活動のための総合研修施設。青少年に関する内外情報の収集・提供を行う情報センター、事務管理部門などで構成される。また、300人収容可能な研修室や、食堂なども設置される。
スポーツゾーンは青少年のスポーツを通じた交流の場として、多目的利用が可能なスポーツ施設。分割利用が可能な中・小体育館、屋根開閉式の屋内プール、屋上テニスコート、オリンピックメモリアルコーナーなどが設置される。

安全衛生総合センター(仮称)・女性の歴史と未来館(仮称)

JR田町駅そばに延べ2万m2超の複合施設を新設
都心における新たなアメニティーとオアシス空間を形成
東京都港区芝に「安全衛生総合センター(仮称)」と「女性の歴史と未来館(仮称)」を複合施設として建設している。
建設地はJR田町駅から徒歩3分の東京都港区芝5−35−1で、交通の利便性が良く、東側が東京湾方面に向かって眺望が開けるといった、恵まれた敷地環境にある。複雑化した都市環境との調和を図りつつ、新たなアメニティーの核となる環境づくりが整備上のテーマとなっている。
これに基づき、より高機能で快適性の高い、都心における新たなオアシス空間の形成をめざしており、低層階から上層階へ向けて段状となる部分を緑化し、潤いと安らぎを作り出し、屋上庭園の緑は、周辺建物からも眺められ、周辺施設の中庭としても潤いの核として考慮されている。
敷地面積は6,293m2。建物規模として、安全衛生総合センターはs造(一部src造・rc造)地上14階地下2階建て、女性の歴史と未来館はsrc造(一部rc造・s造)地上5階地下2階建てで、両施設を合わせた総延べ床面積は20,744m2に及ぶ。

〈国立身体障害者リハビリテーションセンター養成研修棟〉

同センターの技術者を養成・研修する施設に
敷地面積は23万m2
所沢市並木にある国立身体障害者リハビリテーションセンター内に、「国立身体障害者リハビリテーションセンター養成研修棟」の建設が進められている。
この施設は、身体障害者のリハビリテーションセンターに関する技術者の養成と研修を目的とした「養成部門(4専門課程)」と、「研修部門(大講堂含む)」によって構成されている。
平面計画は中央のロビーを挟んで平屋部の「大講堂」と高層部の「養成研修部門」のブロックで構成し、外観は同センター内でシンボリックな形態になるよう設計されている。
建設地は所沢市並木4丁目1番地。敷地面積は237,932.75m2。構造・規模は鉄筋コンクリート造地下1階地上6階建て延べ8,465m2となる。

東京港湾合同庁舎

江東区青海に21世紀を目指し開かれた、港湾合同庁舎を建設
延べ約5万m2、各階に制震壁を設ける
東京都の臨海副都心に建築されている「東京港湾合同庁舎」は、東京港の表玄関として、21世紀を目指した高機能で開かれた港湾合同庁舎として計画されている。
この施設は、東京都江東区青海2丁目56番地の約10,000m2(143m×70m)の敷地に鉄骨造(一部鉄骨鉄筋コンクリート造、鉄筋コンクリート造)の地下2階・地上11階・塔屋1階、延べ床面積が約50,000m2の規模を誇り、各階には耐震性を考慮した制震壁が設けている。
この施設に入居する官署は、法務省の「東京入国管理局東京港出張所」、大蔵省の「税関研修所東京支所」と「東京税関」、厚生省の「東京検疫所」、農林水産省の「横浜植物防疫所東京支所」と「動物検疫所東京出張所」、運輸省の「関東運輸局東京海運支局」と「第三管区海上保安本部東京海上保安部」。

川崎西地方合同庁舎〉

「川崎西地方合同庁舎」建設事業が進行中
地域振興の活性化にも寄与
小田急線「新百合ヶ丘」駅近くの川崎市麻生区上麻生1丁目で、川崎西地方合同庁舎建設工事が進められている。
現在、駅周辺は土地区画整理事業により計画的な開発が実施されており、同庁舎はその中の商業施設群の一角に位置するもの。
構成は、共に窓口を持つ3官署による合同庁舎となり、さらに合同の単身者用宿舎の機能を併せ持つ複合建築物になる。そのため、快適な執務空間の設計、明快な利用者の動線などを設け、また誰もが利用できるポケットパークなどを配置している。
このように周辺環境との融合や調和を図るよう配慮されており、地元商店街の活性化にも寄与するものと期待されている。
概要は、鉄骨鉄筋コンクリート造、地上8階地下1階建。敷地面積が約2,980m2

通産研究所研修部研修棟・宿泊棟

日本の通商産業をリードする通産省に相応しい先進的施設に再生
コンピューターを導入するほか、ソフト・ハード両面に配慮
東京都東村山市に建設されている「通産研究所研修部研修棟・宿泊棟」は、日本の通商産業をリードする官庁に相応しい先進的な研修施設として再整備するもの。
両施設とも、コンピューターを大幅に導入した研修プログラムに対応する機能と、研修生活を豊かにするためのゆとりの空間づくりをめざした新施設として、ソフト・ハード両面にわたる配慮がなされている。
建設地は東京都東村山市富士見5−4−36。敷地面積は37,726m2。構造・規模として、研修棟は鉄筋コンクリート造地下1階地上3階建て塔屋1階延べ4,287m2、宿泊棟は鉄筋コンクリート造地下1階地上6階建て塔屋1階延べ4,508m2となる。

千葉県警察第三機動隊

柏の葉地区に千葉県警第三機動隊の施設を移転・整備
庁舎道場棟、車庫棟、厚生棟、宿泊棟が訓練場の三方を囲む
千葉県柏市内の旧柏通信所跡地の柏の葉地区に移転・整備されている「千葉県警察第三機動隊」施設は、20,655.260m2の敷地にrc造地上3階地下1階建ての庁舎、rc造地上4階建ての宿舎、その他s造地上2階建ての施設を設置。総延べ床面積は約10,250m2の規模を誇る。
敷地は、執務・訓練ゾーンと生活ゾーンに分けられており、庁舎道場棟・車庫棟・厚生棟・宿泊棟の各棟が訓練場の三方を囲む配置計画となっている。
生活ゾーンは、敷地周囲の緑豊かな環境を活かし、激しい勤務に就く職員が「ゆとり」と「うるおい」を感じられるような場となるよう配慮されている。

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