〈建設グラフ1997年10月号〉

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小樽港築港100年の歩み

小樽開発建設部小樽港湾建設事務所


▲台車によるコンクリート運搬
(明治〜大正初期)

▲ケーソン組み立て
(大正3年)

▲築港若竹工場での根固ブロック製作
(大正4年)

▲フロートを取り付けたケーソンの進水
(南防波堤堤頭部 大正元年10月)

▲可動蒸気起重機によるケーソンの中詰
(島防波堤 大正3年4月)

▲新築の築港事務所
(昭和10年10月)

▲斜路上においての木製フロート取り付け
(南防波堤堤頭部 大正元年)

▲築港若竹工場での根固ブロック仮置
(大正4年)

▲第1号ふ頭基部のケーソン据付
(昭和10年8月11日)

小樽港は、1897年(明治30年)に国費投入による「小樽築港第一期修築工事」がスタートしてから、今年で築港100年を迎えた。
一期工事の着手に伴い、北海道庁土木部に「小樽築港事務所」が設置された。
その2年後の1899年(明治32年)には、国際貿易港(開港)に指定され、1908年(明治41年)に現在も使用されている北防波堤(l=1,289m)が完成した。
このとき、「小樽築港第二期修築工事」もスタートし、1921年(大正10年)に北防波堤と同じく、現在も使用されている南防波堤、島防波堤及び北防波堤の延長部が完成した。
その後、1935年(昭和10年)に着手した第1号埠頭が6年間かけて建設され、1940年(昭和15年)に完成した。
一方、築港事務所は前年の1939年(昭和14年)には、小樽土木現業所の「小樽築港工場」に改組された。この築港工場は、後に「小樽修築事業所」に名称変更されている。
戦後、1950年(昭和25年)には、第2号埠頭が完成し、翌1951年(昭和26年)1月19日に政令4号港湾法に基づき重要港湾に指定された。
同年7月に北海道開発局が設置され、小樽開発建設部の「小樽修築事業所」が直轄工事を担当することとなった。この事業所はその後、1964年(昭和39年)に「小樽港建設事務所」、1973年(昭和48年)には、現在の「小樽港湾建設事務所」へと名称が変更された。
一方、1953年(昭和28年)4月15日には、港湾法により小樽市が港湾管理者となった。
現在就航しているフェリーの定期航路は、舞鶴・敦賀間(1970年8月就航)と新潟間(1974年就航)の2航路が就航している。
1989年(平成元年)には、小樽市が中心となって、歴史的港湾環境創造事業(運河北端部)に着手し、小樽運河などの再生が図られた。また、1991年(平成2年)4月には小樽港マリーナをオープンさせるなど、観光資源としての活用を目的とした整備も進められている。
(写真提供:小樽開発建設部)

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