建設グラフインターネットダイジェスト

〈建設グラフ2004年8月号〉

特集・北海道の農業
空知支庁

稲作を中心に、地域条件に応じた多様な農業を展開

安全な農産物を安定的に供給するクリーン農業を推進

北海道の中央部、やや西方に位置する空知支庁は、東西約70km、南北約180kmの広大な土地と豊かな自然条件を背景とするわが国を代表する稲作中核地帯である。
空知農業の概況
空知の農業は稲作を中心に、地域の条件に応じた様々な農業を展開しており、地域経済に果たす役割は一層重要なものとなっている。
管内の耕地面積は微減傾向にあり、平成14年度は122,400haとなっている。そのうち54,200haで水稲が作付けされており、耕地全体の77.4%を占める。
農業粗生産額は平成6年の1,675億円をピークに農産物価格の低迷などによって減少を続け、平成13年度には1,200億円と全道の11.54%を占める。
農業農村整備事業の概況
空知管内において平成14年度に北海道が実施した農業農村整備事業の事業費は146地区で約232億円となっている。
近年では自然環境や公共事業に対する国民の関心も高まってきており、関係法令(土地改良法)の改正等も行われ、農業農村整備事業の実施にあたっても、環境との調和に十分に配慮し、地域の意向を踏まえた事業を推進している。
なお、平成14年度に空知管内の各市町村、土地改良区および農協が実施した農業農村整備事業(団体営事業)の事業費は65地区、14億円となっている。
近年の取り組み
管内ではクリーン農産物表示制度の活用、野菜・花きの集出荷体制の広域化・統一ブランド化による出荷、付加価値向上のための農産物の加工など、良品質・良食味米生産に向けた取り組みを進めている。
また、農村の活性化に向け、企業との連携による農業クラスターの推進、ふれあいファーム、農家をはじめとした農業者によるファームレストラン、観光農園、農産物の直売所などが増加。農村景観やゆとりのある生活を楽しむクライムガルデン(市民農園)など、都市住民との交流拠点施設も整備が進んでいる。

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