建設グラフインターネットダイジェスト

〈建設グラフ2020年5月号〉

【タウンリポート】

2020年 自治体企画




新庁舎建設が本格化、北村温泉施設を大規模改修

北海道岩見沢市

岩見沢市長
松野 哲
 岩見沢市の令和2年度予算は総額で前年度当初比0.3%増の923億7500万円。一般会計は同比0.4%減の500億円となった。
 今年度の重点分野の取組みは、“地域で支え合う安全・安心なまち”として、冬期間における市民の安全・安心な暮らしの確保のため、除排雪事業に14億3,230万円、今年度に供用を開始する栗沢文化交流施設の建設工事に7億8,000万円を計上。
 また、“みんなが健康で元気に暮らせるまち”として、新病院建設に向けた基本計画の策定に取り組むほか、“活力と賑わいに満ちた魅力あふれるまち”として、農業排水路の改修整備を進めるとともに、南利根別排水機場の機能向上に向けた改修工事に2億円、地域住民の憩いの場である北村温泉施設の改修に5億円を計上した。
 さらには、“自然と調和した快適で暮らしやすいまち”として、道路改良舗装、橋梁補修、道路照明灯LED化などに17億7,470万円を計上し、街路事業では、地域間連携ルートの役割を担う東17丁目通の整備を完了させる。また、老朽化した送水管・配水管などの更新及び耐震化のために8億1,804万円を計上したほか、下水道築造事業では8億3,225万円を計上し、普及促進や改築更新、大雨による浸水被害の防止等を進める。さらに、地域間の情報通信格差の解消を進め、様々な分野でのICT利活用に向け、BWAの基地局整備等を推進する。
 最後に“市民とともに創る持続可能で自立したまち”では、令和4年1月の供用開始を目指し、市庁舎建設事業に20億円を計上した。

現市役所本庁舎

3代目「流氷砕氷船ガリンコ号」1月就航で海洋交流館を改修

北海道紋別市

紋別市長
宮川 良一
 令和2年度の予算は、一般会計が前年度当初比37.9%増の265億878万5千円となり、特別会計と合わせた総額は、前年度当初比28.9%増の322億6,518万9千円となった。また、一般会計のうち、普通建設事業費は、前年度当初比48.1%増の37億9,192万5千円を計上した。
 主な建設事業としては、船体の大型化や性能向上を図るとともに、バリアフリーにも配慮した「流氷砕氷観光船ガリンコ号U」の後継船が、令和3年1月から就航することに伴い、観光客の大幅な増加が見込まれる海洋交流館を改修し、機能の充実を図る。また、施設の老朽化や衛生管理が課題となっている上渚滑歯科診療所について、今後2か年をかけて移転建替に取り組む。
 避暑地化の推進については、森林公園から大山山頂のエリア全体の利活用構想を策定するほか、森林公園リニューアルに向けた現況調査や大山山頂レストハウスの改修に取り組む。
農業基盤整備については、小向地区営農用水の電気設備や渚滑元西地区における取水ポンプの改修など、農業用水の安定供給に引き続き努める。
 道路整備については、児童センターみらいの移転開設に合わせ、広域紋別病院跡地に隣接する緑町第34号線の改良整備を実施し、施設利用者及び地域住民の安全性の確保や利便性の向上を図る。
 港湾施設については、引き続き、国と一体となって第2船溜西物揚場における屋根付き岸壁の早期完成を目指すとともに、港内の深浅測量や老朽化した港湾施設の更新に取り組む。
 スポーツ施設については、市民の多目的利用やスポーツ合宿での利用のため、旧道都大学体育館の改修に着手する。
 上下水道整備については、渚滑ポンプ場から花園浄水場までの導水管や配水管の更新整備、アクアセンター管理棟の耐震化や老朽設備の更新に計画的に取り組む。

児童センターみらい(今年度供用開始)

地域医療の確保・開業医の誘致を推進

北海道網走市

網走市長
水谷 洋一
 令和2年度予算は、各会計の総額は、381億2,336万8,000円で、前年度当初比3.6%の増額となった。
 一般会計は、230億7,201万8,000円で1.1%の減額となり、そのうち、普通建設事業費として22億3,480万円を計上した。
 都市基盤整備では、市道の整備及び改修事業に2億2,000万円を計上したほか、郊外地区道路整備、橋梁長寿命化修繕を進める。
 市道等除雪関係では、651路線の除雪、54カ所のロードヒーティング管理のほか、除雪作業車の更新をする。
 港湾事業では、南防波堤や川筋地区物揚場整備、第4ふ頭岸壁改良やモヨロ地区緑地整備を推進する。
 生活安全事業では、河川環境の整備や道路冠水対策を推進するほか、網走市新庁舎建設の基本構想を策定する。
 生活環境事業では、空き家等解体補助金の継続と、市営住宅建て替えに向けた造成・建築物の設計を行い、水道施設の整備では、下水道補助事業で浄化センター、スラッジセンターの更新を行う。
 地域福祉事業では、開業医の誘致・開設費用の助成を行い、地域医療の確保や救急医療体制の維持、充実を推進する。
 網走市は、市民と一体となって、まちの持つ魅力を最大限に活かしたまちづくりを進め、「ひと・もの・まち」が輝き続け、誰もが健康で安心して暮らすことのできるまちの実現に向けた施策に取り組む。

建造物として独創的なデザインが高い評価を受け
国の登録有形文化財に登録された市立郷土博物館

防災拠点型複合庁舎の基本設計、実施設計に着手

北海道小清水町

小清水町長
久保 弘志
 令和2年度予算は、総額74億4,645万4千円で前年比4.7%の増額。一般会計では前年度2.9%増額の54億1,720万円となった。
 項目別に総務費では、防災拠点型複合庁舎整備費として5,749万4千円を計上。昨年度策定した基本計画に基づき基本設計、実施設計業務の継続費事業などを実施する。また、民間賃貸住宅建設促進事業2000万円を計上し、町民の住環境の向上を図っていく。
 農林水産業費では、まち・ひと・しごと創生総合戦略に掲げる「農観福で紡ぐ“稼ぐ力”向上プロジェクト事業」を推進するため、農業振興拠点施設整備事業として、拠点施設建設にかかる実施設計等に1億1,181万円を計上した。
 土木費では、社会資本整備総合交付金事業で橋梁長寿命化整備工事、オホーツク海岸道路舗装修繕工事(舗装700m)、橋梁長寿命化事業実施設計業務、農道整備特別対策事業で萱野地区(10号道路)の改良を行う。町道路整備事業として、南14号道路、共和第1道路排水の整備を進める。
 教育費では、社会体育施設整備事業として8,770万2千円を計上し、多目的運動公園の駐車場整備や野球場の整備を行う。
 小清水町の現役場庁舎は、昭和37年に建設し、平成19年に大規模な内装工事を行ったが、現在の耐震基準を満たしておらず、昨年度「防災拠点型複合庁舎建設基本計画」を策定。この計画には、町民が親しみをもっていつでも気軽に訪れることができるような「にぎわいを創出する空間」を整備することが記載され、コミュニティの再生に向け推進する。

観光の拠点として連日にぎわいをみせる「小清水ツーリストセンター」

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