建設グラフインターネットダイジェスト

〈建設グラフ2020年5月号〉

【ズームアップ】

北見常呂自治区に3施設統合の「保育園・子育て相談センター」新築

―― 地域材仕様で園児に優しく木の温も溢れる保育園誕生

北見市立常呂保育園・子育て相談センター新築工事

外観完成イメージ

■建設経緯と整備趣旨

 北見市常呂自治区は、3つの保育施設と1つの子育て相談センターを有しているが、それぞれの施設において児童数の減少、保育士の確保や施設の老朽化対策が喫緊の課題となっている。
 その中で、常呂保育園は、昭和47年に建設され、老朽化が著しく目立つ。常呂自治区において将来にわたって安定した教育・保育環境の構築が不可欠であり、公的保育を自治区に確保する責任からも常呂保育園、かもめ保育園及び常呂子育てセンターの直営3施設の統合による改築事業となった。また、これまで常呂自治区において未実施であった「乳児保育(0歳保育)」を改築にあわせて実施する。
 地域住民や子育て世代が期待する、新保育園建設は5月完成予定で工事が進められている。

■建物の特色:平面計画

(1)独立した運営ができるように、1階は保育園、2階は子育て相談センターを配置し明確に分離している。
(2)保育室は、園庭に面した明るい南側に配置している。
(3)職員室は1階中央に設け、園庭での活動や来客の出入りがわかる安全性を確保した配置としている。

■建物の特色:木造・木質化計画

(1)「北見市地域材利用推進方針」に沿って施設は木造化を行っている。
(2)床フローリングや腰壁羽目板、建具・家具に木材を使用し、園児が木の温もりを感じられる仕上げとしている。
(3)年長用遊戯室では、構造材の柱(カラマツ集成材)を燃え代設計によりあらわしとしている。

■設備計画

(1)発電設備として、4.6KWの太陽光パネルを建物側面に設置している。
(2)冷暖房は、園児の安全に配慮して、火気使用が無く安全なEHPを採用し、0歳児、1歳児、2歳児保育室には床暖を設置している。


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