建設グラフインターネットダイジェスト

〈建設グラフ2020年4月号〉

【寄稿】

富士砂防事務所工事安全協議会の活動について

 富士宮砂防出張所安全協議会 会長
 株式会社大石組
遠藤 孝将


大沢扇状地9 号床固工(R2.2 月末)

 中部地方整備局富士砂防事務所富士宮砂防出張所では、日本の象徴である富士山の南西部にある大沢崩れの扇状地をはじめとする様々な渓流で砂防工事を行っています。
 私が入社し工事を担当し始めたときは、ICTやCIMなどという言葉は見たことも聞いたこともありませんでした。ですが今では、どこもかしこもICT、CIMを利用し工事を行っています。特に大沢扇状地での除石工事などは、ICT技術を利用し測量から、重機作業、出来形計測まで行っている工事が多くあります。もちろん現場条件などですべての現場が、それらの新技術を使用しているわけではありませんが、導入が始まった当時には、効果について半信半疑で、『やらされている』という感覚でしたが、今では作業を効率化できるツールとして使用している会社も増えてきているのが事実です。
 また、建設業というと、週休1日、突貫工事などでは休みなしなどというイメージもありましたが、最近では富士宮砂防出張所管内の工事でも週休2日相当を実施する会社も増えてきました。休みを増やして作業効率を上げるということで、以前より格段に働きやすくなってきていると思います。
 ただ、建設業のイメージなのか、若い働き手が不足しているというのは常に実感しております。働き始めて、20数年、砂防工事を担当するようになり15年程度たちますが、職人の方々はもとより、各現場を担当する元請職員の平均年齢も私と年齢と一緒に上がっていく状況であります。このままで行くと建設業はどうなってしまうのであろう・・・と心配になってしまうこともあります。ですが今では、前にも書きましたが、ICT、CIMまた週休2日など若い方でも働きやすくなってきているのではないかと思っています。これからの課題は、私たちの世代が、若い働き手にこの建設業界の魅力をどう伝えていくのかが大切だと常々思っています。今後、砂防事業はもとより建設業界が滞りなく発展していくことを願います。

鞍骨沢遊砂地(R2.2 月末)

凡夫流路工事(R2.2 月末)


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