建設グラフインターネットダイジェスト

〈建設グラフ2020年1月号〉

【寄稿】

大河津分水路河口部工事連絡協議会の活動について



 大河津分水路河口部工事連絡協議会 会長
 株式会社 安藤・間 現場代理人
八島 明生

大河津分水路河口部現況写真(2019 年11 月13 日撮影)

1.はじめに

 大河津分水路は明治42年に本格的な工事が始まり、22年の歳月をかけて昭和6年に完成しました。大河津分水路の完成により、越後平野は水害の減少など治水上の安全度が格段に上昇しました。
 しかし、分水路河口部においては洪水を安全に流下させる断面が不足しており、戦後最大規模の洪水が流下した場合、長岡市付近まで計画高水位が超過されると想定されています。これら水害の防止および低減のために、河口部を約100m拡幅する大河津分水路改修事業が行われています。

2.大河津分水路河口部工事連絡協議会の活動

 大河津分水路河口部工事連絡協議会(以下、工事連絡協議会という)は大河津分水路改修事業の内、河口部の構造物を担当する以下の4工事で構成されています。
@大河津分水路右岸魚道設置その1工事:新第二床固改築工事に伴い、右岸側に新たに魚道を構築
A新野積橋橋脚その1工事:河口部拡幅に伴う野積橋架替工事のうち、右岸と河川内に橋脚2基を構築
B新野積橋橋脚その2工事:河口部拡幅に伴う野積橋架替工事のうち、左岸側に橋脚1基を構築
C大河津分水路新第二床固改築T期工事:河口部拡幅に伴い新設する第二床固のうち、河川部分を構築

 工事連絡協議会では月1回の定例会を開催し、情報交換、情報共有や作業間調整を行い協力して工事を安全且つ円滑に進めることを目的として活動しています。
 また地元への社会貢献活動にも取り組んでいます。大河津分水路改修事業のPR情報館である「二床工事みえ〜る館」にNPO法人から購入したプランターの設置、越後交通の新潟〜東京高速バスに地元PR看板の掲載、各種見学会の開催や工事状況の回覧配布など改修事業のイメージアップや周辺地域の皆様とのコミュニケーションを図っています。

「二床工事みえ〜る館」プランター設置

3.おわりに

 大河津分水路改修事業は今後13 年以上かかる一大事業です。工事連絡協議会では災害を未然に防ぎ、現場で働く作業員の職場環境の向上に努めるとともに、周辺地域の皆様のご理解ご協力をいただきながら工事に取り組んで行きます。また、今後継続される大河津分水路改修事業が円滑に進む一助となるよう活動していきたいと思います。
 最後に、先般の台風19号による大雨の際に長岡市で信濃川が越流しており、この事業の重要性を再認識しました。工事連絡協議会では、この事業に携われたことを誇りに、今後も安全作業に努めてまいります。

NPO 法人 感謝状 現場見学会


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