建設グラフインターネットダイジェスト

〈建設グラフ2019年12月号〉

【寄稿】

山陰道の全線開通を願って

―― 北栄・湯梨浜地区安全協議会の活動

令和元年11月　北条高架橋下部

 現在工事中の山陰道北条道路は、平成25年度から着手した国道9号湯梨浜・北栄地区事故対策事業を組入れ、鳥取県東伯郡湯梨浜町はわい長瀬から東伯郡琴浦町槻下を結ぶ延長13.5kmの自動車専用道路で、鳥取県内最後の山陰道整備区間として平成29年度に事業着手しました。
 一般国道9号の当該区間では、通過交通と生活交通が混在し、死亡事故率は山陰道未事業化区間でワースト1位の区間でした。北条道路の整備により、通過交通と生活交通が分離されることによる安全性の向上や、高速道路ネットワークが整備されることにより、鳥取県中部地域の観光の活性化、企業進出、医療機関へのアクセス性向上に寄与することが期待されています。その中で湯梨浜地区は交差点立体化による事故対策が完了し、平成31年4月に本線供用を行いました。

令和元年10月　ボランティア活動

令和元年11月20日　現場見学会（高校生28名）

 北栄・湯梨浜地区安全協議会は、令和元年11月現在、発注者及び受注者10社（舗装工事1社、橋梁下部工事7社、道路改良工事2社）で構成されており、11月15日に弊社が会長に任命されたところです。協議会連絡体制の整備、安全施工に関する情報の共有を行い、協力して安全かつ円滑な施工を行っています。
 具体的な活動内容は、隔週木曜日に工程調整会議を開催し、2週間分の工程の共有及び段階確認・立会確認の調整を行うとともに、発注者、支援業務との意見交換を行っています。また、月1回の安全パトロールを行い、パトロール後は良い取組、是正の必要な指摘事項等について意見交換を行い、指摘事項は是正報告を書面で行います。そうすることにより質の高い現場の安全管理につながります。その他、ボランティア活動として、工事区域隣接の北条オートキャンプ場の駐車場の除草や側溝清掃等の地域貢献に取り組んでいます。また、建設業界とタイアップし毎年インターシップや現場見学会（高校生等）の受入を行い、未来の建設業を担う若手への広報活動を行っています。
 最後に本安全協議会として、今後も活動内容の充実を図り、発注者、受注者、地域住民との信頼関係を向上させ、「無事故・無災害」で工事の完成を目指して活動していきます。