建設グラフインターネットダイジェスト

〈建設グラフ2019年9月号〉

【寄稿】

北近畿自動車道工事関係者連絡会議の紹介

 北近畿自動車道 工事関係者連絡会
 前田建設工業株式会社
下垣 裕幸


 北近畿豊岡自動車道は、豊岡市を起点として丹波市に至る延長約70kmの高規格幹線道路です。兵庫県北部の但馬地域と丹波地域を直結すると同時に、京阪神都市圏との連結を強化し、地域の活性化を支援する自動車専用道路になります。
 当連絡会議は、北近畿豊岡自動車道を構成する道路のうち、日高豊岡南道路(延長6.1km)と豊岡道路(延長2.0km)の工事を受注している企業を中心に組織しています。現在の会員は19工事、15社です。切土・盛土・土工・橋梁上下部・トンネル・設備などの工事があります。
 連絡会議は2か月に1回、定例会議を開催しています。工事の進捗状況の報告や安全に関する連絡事項とともに、現場の安全パトロールを実施しています。パトロール後は講評や意見交換を行い、指摘された事項はすぐに是正し報告書をまとめ、国土交通省にも報告して改善してきました。また良い取り組みは会員で共有し取り入れるようにしています。
 工事区間が約8kmと長いので工程の調整は近隣の工区ごとに調整しています。当社の工区では2週間に1回開いています。国土交通省からの安全連絡事項、工事用道路の状況確認、交通誘導員の配置、ダンプの運行に関する調整が主なテーマです。こうした調整を行い各工事が安全で円滑に進むように取り組んでいます。

 大型車両の前面には、工事名と所属がわかる表示を設置しています。各社看板を掲げることで安全運転への意識を高めています。現場から出る際はタイヤ洗浄機で土砂を落とし、道路を汚さないようにするなど、環境対策にも各現場がそれぞれ取り組んでいます。
 また、工事の安全な施工には、地元の皆様の理解と協力が不可欠です。連絡会議では地元との交流に積極的に取り組んでいます。工事区間が長いため、連絡会議全体で何かをするのは難しい面がありますが、各会員企業が積極的に対応しています。これまで道路の清掃や側溝の土砂そうじなどの環境保全や現場見学会などのPR活動に取組んでいます。
 今後もこうした活動を通じ地域の皆様との交流をおこない工事への理解を深めていければと願っています。


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