建設グラフインターネットダイジェスト

〈建設グラフ2019年6月号〉

【寄稿】

中南和建設監督官詰所 大和御所道路五工区工事関係者連絡会議

 中南和建設監督官詰所 大和御所道路五工区工事関係者連絡会議
 工事関係者連絡会議 会長、株式会社鴻池組 東坊城地区下部工事 現場代理人
谷田 敦


 中南和建設監督官詰所大和御所道路五工区工事関係者連絡会議は、奈良国道事務所の中南和建設監督官が監督する工事を受注した企業の現場代理人、監理技術者で組織されています。労働災害や公衆災害を防止するため、安全衛生に関する事業を実施し、労働安全衛生水準の向上を図ることを目的に設立されました。令和元年4月末現在の会員は20工事で企業数では16社になります。
 本事業は、京都城陽JCTと和歌山JCTを結ぶ京奈和自動車道の内、大和御所道路区間の整備を進めております。西名阪自動車道の郡山下ツ道JCTを起点とし、大和郡山市、橿原市を経て五條市に至る六市三町を連絡し、五条道路に至る延長27.2kmの高規格幹線道路です。会員各社が施工しているのは、この大和御所道路に関係する工事で、国道24号橿原バイパスに沿って計画されました。
 連絡会議の定例会議は、毎月1回、第4金曜日に開催しています。発注者からの連絡事項の伝達、安全に関する情報の提供、各社による工程・進捗状況の説明、安全目標の発表などが主な議題です。
 会議終了後、会員全員で安全パトロールを実施します。隣接した2、3工区を対象に現場パトロールを行い最後に各社から改善・指摘等意見交換します。指摘事項は、是正・改善し次回の連絡会議で報告しています。良い取組みについては各社に水平展開しています。自社の安全パトロールも月1回ありますが、連絡会議でのパトロールは他社からの違った目で指摘されますので非常に参考になります。
 また、連絡会議の取組みとして、大型車両(生コン車、大型ダンプ)について車両の前後に桃色のゼッケンを付けています。京奈和道関連事業であることと企業名および工事番号と通し番号の数字が記されてあり、どこ所属のどのダンプか特定できるようにしています。各社ごとに運行ルートを定め、ハザードマップを作成して工事用車両の安全運行に力を入れています。

 当社が施工している大和御所道路東坊城地区下部工事は、国道24号新堂ランプ交差点南西側に位置する大和御所道路本線橋脚の下部構造物であるケーソンを4基構築する工事です。施工方法は、オープンケーソン工法でサイズは□-8000×7500:L=30.0m、□-7000×7500:L=37.0m、□-6000×5500:L=39.5m、□-5500×5500:L=42.5mの4基で工期は、平成31年2月22日から令和3年2月28日までの約2年となります。
 この内、新堂ランプ交差点に一番近いケーソンは左折レーンぎりぎりを占用しての作業となり、そこに設置する足場の高さは5mを越えます。そのためドライバーの方が安心して運転できるよう最大限の工夫が必要とされます。現場周辺には近隣民家はありませんが、歩道や車道の形態変更、一時通行止め等を施工する前に近隣自治会に説明および了承を得た上で施工開始としています。また、「工事のお知らせ」ビラの配布、毎週金曜日の道路一斉清掃、地元行事への積極参加を行い地域住民の方とのグッドコミュニケーションとイメージアップに取り組んでいます。
 昨年度からの会員は6社で残り10社は今から本格的に着手されますが、今後も引き続き連絡会議が一丸となって、無事故・無災害を達成し、地域住民の方々に喜ばれる製品を造り上げていきたいと思っています。


HOME