建設グラフインターネットダイジェスト

〈建設グラフ2019年6月号〉

【寄稿】

松山地区(松山監督官詰所管内)安全協議会の活動について

 松山地区(松山監督官詰所管内)安全協議会 会長
 安藤工業株式会社 土木部 次長
石原 一也


安全パトロール

はじめに

 松山地区(松山監督官詰所管内)安全協議会は、松山河川国道事務所工事等安全協議会中予道路分会に所属し、松山外環状道路の工事に関係する受注者で構成された組織です。現在の会員は安藤工業(株)、四国通建(株)、(株)愛橋、(株)富士ピー・エス、(株)IHIインフラ建設の5社になります。

工事の概要

 松山外環状道路は、市道松山環状線のさらに外側の環状道路(地域高規格道路)です。松山IC、松山空港、松山港、FAZ(Foregin Access Zone)などの広域交通拠点や地域開発拠点とのアクセス向上、市内中心部の交通混雑の緩和を図ることを目的とした道路です。
 現在、集中的に工事が行われているのは、国道56号から(主)伊予松山港線までの区間です。

安全協議会の活動

「88クリーンウォーク四国」での道路清掃活動

 安全協議会は労働災害、交通災害、公衆災害の防止、さらに工事関係者の安全意識の向上などを目的とした組織です。
 主な活動は毎週木曜日に連絡調整会議を開催しています。この会議は工事の円滑な推進と災害の防止を図るため監督官、現場技術員、受注者で安全管理に関する情報の共有、翌週の工程、交通誘導員の配置、大型車両の運行などの調整を行います。こうした調整があることにより、現場の安全だけでなく近隣の皆様へできるだけご迷惑にならないよう工事を進捗させています。
 また、安全パトロールは8月、12月、2月の年間3回実施し、意見交換を行っています。さらに労働基準監督署、警察署、消防署などから講師を派遣していただき安全講習会を開催し安全に関する知識の向上を図っています。

近隣対策と交流

旅客機搭乗者への 事業PR(航空写真)

 市街地での工事のため近隣住民に対し振動、騒音、粉塵、汚濁水の対策には特に気を配り、低振動、低騒音工法及び機械を選定し、また作業ヤードの周囲は、高さ3mの仮囲いを設置しています。
 また、松山空港に近く、旅客機の発着コース下での工事であり、空港法の適用を受ける地区なので上空高さに制限が設けられております。クレーン作業時などにはブームの高さ制限装置などを用い、特に高さ制限が厳しいエリアではクレーンのブームが監視高さになると、回転灯と警告音で知らせる装置を設置するなどの対策をしています。
 ボランティア活動にも取り組んでいます。四国の道路を一斉に清掃する「88クリーンウォーク四国」(8月8日に開催)への参加です。四国の道路を「もっときれいに、気持ちよく」のスローガンのもとに、早朝、1時間程度、歩きながら道路清掃をします。また、旅客機発着コース下の橋梁床版へ「この道路ができると空港が近くなります」「松山外環整備中」と、メッセージを描き旅客機搭乗者にも事業PRを行っています。
 今後も近隣に配慮しながら、安全な施工に努めてまいります。


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