建設グラフインターネットダイジェスト

〈建設グラフ2018年9月号〉

【寄稿】

三陸沿岸道路による被災地の早期復興
及び地域への貢献について

 歌津地区工事連絡協議会 会長、吉野沢地区舗装工事
 監理技術者(鹿島道路株式会社 東北支店)
本田 浩典



図1:三陸沿岸道路(宮城県)全体図

1.歌津地区工事連絡協議会について

 三陸沿岸道路「歌津本吉道路(歌津〜本吉)」は、歌津ICから本吉IC(仮)を結ぶ延長約12kmの自動車専用道路であり、当協議会はそのうちの南側(歌津IC側)10工事9業者により構成されております。
 協議会各工事の事業概要は道路改良2工事、橋梁2工事、道路舗装6工事となっており、工事相互の連絡調整及び安全衛生活動、地域貢献等を行う目的で設立されております。

2.工事相互の連絡調整について

 各工事については工区(工事範囲)や工事用車両の出入口を共有している場合もあり、各工事との工程調整や搬入車両の把握についても、安全管理や工程管理において重要な役割を果たすこととなります。また、各工事で異なる施工方法や仕上りとならないように細やかな調整も行います。
 協議会の開催頻度は月に2回としていますが、急ぎの調整が必要と なった場合等はその都度開催することにしています。

3.協議会としての安全衛生活動について

協議会開催状況
清掃活動

 安全衛生活動の一環として、各工事1回ずつ安全パトロールを実施しています。パトロールチェックリストを用いて、現場点検を行い検討会で意見を出し合い各社客観的に評価することで自現場の弱点を知り、現場の安全管理に役立てています。
 また、熱中症対策等の現場での安全管理を協議会で発表する取組も実施しています。他社の取組であっても良いものがあれば自分の現場に取り入れ、協議会全体の安全管理に対する意識の向上に寄与しています。

4.地域への貢献について

 協議会活動における地域への貢献として、清掃活動を2回実施しました。1回目は南三陸町の町道(グリーンロード)の清掃活動を協議会各社にて範囲を割り当て実施しました。2回目は協議会各社及び、本協議会構成会社以外の周辺工事にも声を掛け総勢60〜70人にて国道45号を7.2qにわたり、ゴミ拾いや路肩の堆積土砂撤去、またガードレールや視線誘導標の拭き掃除等を実施しました。3回目以降についても、国道45号及び工事関連地域等での清掃活動を計画しています。
 また、今後の活動内容として現場事務所へ献血車を呼び、協議会メンバーで献血への参加や、地元小学生を現場に招いて、現場見学会なども予定しています。

5.おわりに

 本協議会の活動を支えてくださっている、建設監督官及び現場技術員、事業監理、発注者の皆様方には大変感謝しております。
 今後とも無事故無災害で工事を円滑に進捗できる様、協議会を通じて一致団結していきたいと思っておりますので今後ともよろしくお願いいたします。


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