建設グラフインターネットダイジェスト

〈建設グラフ2018年8月号〉

【寄稿】

大野油坂道路石徹白川橋下部工事

 統括安全衛生管理義務者
 株式会社高野組
谷口 正樹



 本安全連絡協議会は、中部縦貫道路、和泉IC工事の近接する6工事及び発注者の福井河川国道事務所 大野油坂道路和泉連絡室で構成されています。工事内容としまして、和泉IC上部工工事(潟sーエス三菱)一級河川石徹白川を渡す石徹白川橋のA1橋台下部工事(轄v組)P1橋脚A2橋台下部工事(石黒建設)一級河川石徹白川の伏流である洞ヶ谷川の函渠工事(西尾建設工業梶A石黒建設)和泉ICの県道付替え工事(樺キア組)です。
 本事業は、長野県松本市を起点に飛騨、奥越地方を通り、福井県に至る約160kmの高規格幹線道路(自動車専用道路)の建設であり、中央自動車道路長野線、東海北陸自動車道、北陸自動車道路を相互に連絡して広域交通の円滑化を図ることを目的としています。中部縦貫道の中でも大野油坂道路においては、大野市東市布から大野市中津川に至る35kmの自動車専用道路であり、高速交通ネットワークを構成するとともに、安定した交通の確保、文化・地域資源を活かした地域経済の活性化、医療活動への支援を目的としています。
 本安全連絡協議会の主な活動は、月1回の災害防止協議会を開催し、和泉IC工事内の作業予定と作業間の連絡調整、現場パトロール等であり、相互点検や意見交換を行い安全で円滑な進捗を目指しています。また、西日本豪雨時においては緊急パトロールを実施し災害に備えました。


 本工事区間は、やすらぎの里「ぶなの木台」住宅と近接しており騒音・振動が大きな課題としております。1日2回の騒音・振動計測の実施とリアルタイムで確認できる環境表示器を設置し3連回転灯により基準値を超過した場合それぞれの色の回転灯を起動させ発生源の特定や注意を促しています。工事用道路内は時速20km以下での走行を義務づけるとともに低騒音型建設機械の使用や施工上発生する衝撃力の抑制など、騒音・振動の軽減に努めております。また、草刈りや路面清掃などの取組みを行い環境美化に努めています。
 地域との関わりとして、「クリーン・アップふくい大作戦」ごみ回収運動にも参加しました。和泉地区においては、春の観光シーズンを前に美しい環境でお客様をお迎えするため、毎年、県の統一行動期間に先立ちごみ回収運動を行っています。工事関係者約50名が参加し、快晴の中地域の方と一緒に歩きながら約1.5トンのゴミを回収しました。実際に工事を行なっていると、様々な苦情や要望があります。そのようなことにも、きめ細かく対応していくことが大切であり、このことが地域の方々とのコミュニケーションをより深めることになります。地域の総会や運動会、お祭りといった地域の催事でも、飲み物の提供や準備を行うといった形で協力をしています。
 今後も引き続き本安全連絡協議会が一丸となって協働し、工期内に無事故無災害で品質の良い道路を作り上げるため発注者及び地元と連携しながら工事を進めていきます。


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