建設グラフインターネットダイジェスト

〈建設グラフ2018年7月号〉

 副局長インタビュー 留萌振興局

地域住民の安全で安心な暮らしや経済活動を担う
地域間交通アクセスの整備事業や防災対策を強化する

 北海道 留萌振興局 副局長(建設管理部担当)
勝谷 裕
 かつや・ゆたか
 昭和37年10月24日生、札幌市出身
 昭和60年3月 都留市立都留文科大学文学部英文学科 卒業
 昭和60年4月 入庁(留萌土木現業所)
 平成4年1月 札幌土木現業所
 平成11年1月 建設部建設企画室企画調整課
 平成13年12月 建設部住宅課主査
 平成16年4月 知事政策部主査
 平成18年4月 建設部総務課主査
 平成22年4月 建設部空港港湾局物流港湾課主幹
 平成24年4月 建設部総務課主幹(兼総務部人事局人事課主幹)
 平成26年4月 檜山振興局地域政策部長
 平成28年4月 建設部建設政策局建設管理課長
 平成30年4月 留萌振興局副局長(建設管理部担当)

── 副局長就任にあたりまして抱負をお聞かせ下さい
勝谷 昭和60年から平成4年まで、当時の留萌土木現業所に新規採用職員として勤務して以来、2度目の勤務になります。「風」や「街並み」など昔と変わらずとても懐かしく感じるところがある一方、人口減少が進行するなか、地域創生に向けて地域資源を活かしながら、当時にはなかった様々な新たな取組が行われているんだなと感じる面があります。
 本年は、本道が「北海道」と命名されて150年目の節目の年です。この広大、積雪寒冷の地で歴史を育むことを可能としてきたのは、先人が着実に広域交通や地域内交通のネットワークをはじめ、治水や防災施設などといった社会資本の整備、維持管理を行ってきたおかげだと考えています。
 引き続き、地域の皆様の安全・安心の暮らしや力強い経済活動が可能となるよう、社会資本の整備、日常的な維持管理、防災対応などに着実に取り組むことが我々の使命だと考えています。
 こうした使命を果たすため、本部、出張所が一体となって、地域のニーズを的確に捉えながら、業務を進めてまいりたいと思います。
── 安全で安心な地域づくりと防災対策強化に向けた取組についてお聞かせ下さい
古丹別川広域河川改修工事
勝谷 橋梁の長寿命化対策の取組として、稚内天塩線の天塩河口大橋の補修を実施していくとともに、冬期間の吹きだまりや地吹雪による交通障害対策として、上羽幌羽幌停車場線や築別炭鉱築別停車場線などにおいて防雪柵の設置を実施してまいります。

 また、洪水対策として古丹別川や初山別川などの河川改修事業を進めるとともに、土砂災害に備え暑寒別川や北産士小学校沢川などの砂防事業、留萌南町4丁目2地区の急傾斜地崩壊対策、留萌礼受の雪崩対策、基礎調査の実施及び土砂災害警戒区域の指定を引き続き進めてまいります。
── 平成30年度予算執行にあたり北海道基幹産業の農業・水産業の向上や観光・環境振興など
  整備事業の取組をお伺いします
名寄遠別線特定交付金工事南工区(架設工)(繰越)
勝谷 国道232号を補完し地域間の交通アクセスを向上させる留萌小平線の整備や、国道40号と232号を結んで上川北部圏と留萌北部圏の短絡ルートを形成する名寄遠別線の整備を引き続き進めてまいります。留萌市内の見晴通では、道路の拡幅・縦断勾配の緩和・ネットワークの形成などを図るため街路事業を実施しており、今年度は用地測量・物件補償を進めてまいります。
 また、管内の主要産業のひとつである漁業の振興を図るため、別苅漁港の防波堤改良、初浦漁港などの航路浚渫を行うとともに、苫前漁港海岸の高潮対策を継続して進めてまいります。
別苅漁港機能強化工事 苫前漁港海岸高潮対策工事

── 社会資本整備事業の担い手として地域社会に貢献、また災害時における復旧に活躍している建設業界へのメッセージなどお聞かせください
勝谷 建設業界はこれまでも社会資本の整備や維持管理、除雪、災害対応などを担うとともに、地域における雇用の受け皿や地域振興の担い手として重要な役割も果たしていただいています。一方で、将来にわたってこうした役割を担い続けていただくためには、担い手の確保が喫緊の課題となっています。
 建設業界の皆様には、建設業の持続的な発展のためにも、今後も経営力や技術力の強化、建設業の担い手づくりなどに向けた取組を、引き続き進めていただきたいと考えております。
 留萌建設管理部といたしましても、こうした課題の解決に向けて、安定的な公共事業予算の確保はもとより、建設業の役割や重要性についての理解を広げ、建設産業における就業環境改善や生産性の向上に、連携して取り組んで参りたいと考えておりますので、よろしくお願いいたします。

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