建設グラフインターネットダイジェスト

〈建設グラフ2018年6月号〉

【寄稿】

国道475号 東海環状自動車道工事

―― ものづくり大国である我が国の中心に描かれるサークル

 西松建設株式会社
 監理技術者 柳沢 一俊



高富ICから東深瀬を望む


 東環出張所支部工事安全協議会は、東海環状自動車道の岐阜ICから関広見IC周辺の工事を担当している25の業者(4月末現在)と発注者の中部地方整備局岐阜国道事務所の東海環状自動車道出張所で構成され、2つの分会にわかれて活動しています。
 この事業の目的として、物流の効率化、自動車産業の立地の拡大、観光客の誘致並びに災害発生時などの緊急時に必要な広域ネットワークの構築などが挙げられます。また、周辺地域住民の皆様からは、主要都市までの所要時間の短縮、渋滞の緩和並びに農産物出荷の効率化などに期待しているという声が聞かれます。
 当協議会の主な活動は、以下のとおりです。
 工事間の連絡調整会議を毎週開催して、工事による規制箇所の状況確認や近隣工区における工程調整、および地域からの意見・要望の伝達などを行っています。
 毎月1回、近隣住民の皆様へ工事に関する情報(工事の内容・進捗状況、規制の有無、行事・見学会の案内等)を提供するための資料を作成し、各自治会長さんに配布して全戸に回覧をお願いしています。これにより地域住民の方に理解と協力を頂きながら、円滑に工事を進めています。
 工事相互間の安全パトロールを月に1回程度実施し、現場の点検、安全衛生に関する情報の伝達および意見交換等を行っています。
 以上の活動の他に、自然災害発生時等に地域の要請に応えて提供することが可能な、資機材の数量や保管場所などを取りまとめて、緊急時に備えています。
 当協議会の施工範囲では、平成31年度に関広見ICから高富IC間が開通の見通しであり、また高富ICから岐阜IC間では、全長約4.9kmの(仮称)岐阜山県第一トンネルの施工に着手したことなどから、工事は最盛期を迎えようとしています。このような中では、必要な情報を早期に把握して、工事間の調整を確実に行うとともに、業者相互のパトロール等により毎日の安全点検では見出せない課題などを指摘し合う体制が求められ、安全協議会は重要な役割を果たすことになります。東環出張所支部工事安全協議会は、その活動に積極的に取り組み、無事故・無災害で地域の皆様に喜んでいただけるような道路の完成に寄与してまいります。

(仮称)岐阜山県第一トンネル坑口付近 岐阜PA付近


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