建設グラフインターネットダイジェスト

〈建設グラフ2018年3月号〉

【寄稿】

地元地域に密着した安全協議会活動をめざして

 津松阪港堤防改良工事事務所 工事所長
 五洋建設株式会社
藤井 成達



施工箇所図

1.工事概要

 本工事は、津松阪港津地区(栗真町屋、阿漕浦・御殿場)における海岸堤防(高潮対策)工事です。現場は阿漕浦・御殿場工区内の3-1工区です。
 既設堤防は、高さ不足及び老朽化が進んでいるため、既設堤防を取り壊し、高さ6mの新たな堤防を延長250mに渡って整備しています。本工事では、表法(海側)と裏法(陸側)の両側から整備し、法面には被覆ブロック積みやコンクリート打設を施します。
 その後、波返しコンクリートを表法上部に打設し、歩行者・車両が通行する天端部分にコンクリートを打設し完了となります。

2.安全・環境管理活動

 現場となっている海岸は、潮干狩りや海水浴のシーズンになると多くの人が訪れます。そのため、4月上旬〜8月下旬までは土日祝日を 休工にするなど、地域への影響を抑えながら工事を進めています。
 既設堤防を解体する際に発生するコンクリートブロックは破砕機で細かくし、新設堤防のブロック基礎材や埋戻し材として再利用しています。堤防の陸側には民家などがあるため、常時防音シートを設置し、既設堤防の解体の際には圧砕機を使用するなど騒音対策をしています。

3.安全協議会活動

 津地区の海岸整備事業に携わる施工会社による安全連絡協議会を設置し、月に1回、発注者とともに各現場の安全パトロールを実施しています。また、工事に係る情報共有を行い、工事を円滑に進めることができるよう運営しています。

4.最後に

 本工事は平成30年2月中に工事を完了し、3月には元々現場にあった海の家などの建設も再開されます。
 地域の人たちを守る堤防を作る傍ら、春〜夏にかけて訪れる観光客が楽しめるように工期を厳守し工事を進めています。
 現在、工期末に向けて、繁忙期を迎えていますが、「基本ルールの徹底と確認の励行ヨシ!」のスローガンのもと、安全管理を徹底していく所存です。

安全パトロール実施状況 堤防表法(海側)全景


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