建設グラフインターネットダイジェスト

〈建設グラフ2018年2月号〉

【ズームアップ】

分散した庁舎の集約で業務の効率化を実現

―― 松山城の景観に調和した外観デザイン

総務省 四国総合通信局

外観完成イメージ


 四国総合通信局は、四国四県における情報通信行政を担う総務省の地方支分部局です。
 本事業は、本館(昭和四二年建設、現在日本郵政(株)と共同所有)及び別館(昭和四七年建設)に入居している総合通信局について、局全体の一体的・効率的な運用が可能となるよう国立印刷局松山分室跡地へ集約・移転整備を行うものです。また、別館敷地は都市計画道路の整備予定地となっています。
 設計にあたっては、電気通信事業者に係る許認可や不法電波の監視など、総合通信局における効率的な日常業務の遂行に配慮して諸室を配置しています。また、耐震性能やインフラ機能など、災害時に応急対策活動を行う官署として必要な機能を確保する計画としています。
 外観は、情報を伝達する通信電波の波形を模した連続庇で構成し、移転先においても引き続き地域の方々に親しまれるよう、松山城の白壁と板塀をモチーフにするとともに愛媛県をイメージさせる暖かみのある色彩計画を行ったほか、前面道路側にある既存の桜の大木を活かした前庭を設えて沿道空間の快適性を演出し、地域の風情ある景観に配慮しています。
 また、松山市の節水政策も踏まえ、庁舎屋根に降った雨水を地下に貯水しトイレの洗浄水に利用するなど、環境にも優しい計画としています。


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