建設グラフインターネットダイジェスト

〈建設グラフ2018年2月号〉

【ズームアップ】

開放感ある空間構成の石川運輸支局

―― 自然エネルギー利用を図り、地域になじむ設計デザイン

北陸地方整備局 石川運輸支局建替工事

外観完成イメージ(全体)


 北陸地方整備局は、石川運輸支局庁舎及び検査場の建て替え工事を進めている。庁舎では、1階の事務室及び客溜を中心として大きな吹抜を設け、開放感のある明るい空間を形成している。
 西側のカーテンウォール上部には突き出し窓を設けており、中間期に開放することで自然通風を促すほかに、太陽光発電設備、雨水利用等、自然エネルギーの利用を図っている。
 西面外部の木製ルーバーはユニット化しているため、ユニット毎の着脱が可能であり、万一交換が必要な場合に最小限の単位で作業が可能な計画としている。(ユニットを外した後、ルーバー1本単位で交換が可能)また、ルーバー材は耐久性に優れた高温処理木材を採用している。
 検査場は道路側の建物ボリュームを抑え、防風フェンスと一体的に建物の形状を構成することで、沿道への圧迫感を軽減するよう配慮し、敷地内においても圧迫感を感じさせないよう建物南側の見学者通路部の建物ボリュームも抑える計画としている。
 検査コース内には中間柱を設けず、施設基準上の有効高さ確保するために、採光換気用ハイサイドライト内にトラス梁を納め、屋根下に出る鉄骨鋼材の梁成を縮小することで、検査場内の屋根下廻りをすっきりと軽快に見せる計画としている。トラス構造を兼ねた採光換気用ハイサイドライトにより、年間を通して良好な自然換気および検査コースの奥までやわらかい自然光を取り入れられる断面構成としている。

外観完成イメージ(庁舎) 外観完成イメージ(検査場)


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