建設グラフインターネットダイジェスト

〈建設グラフ2018年2月号〉

年頭所感

物流効率化等の効果発揮に向けた自動車道整備と
主要施設の防災・減災対策を推進

国土交通省 北海道開発局
留萌開発建設部 部長 山崎 真一


 新年、明けましておめでとうございます。平成30年の新春を迎え、謹んでお慶び申し上げます。また、日頃から北海道開発事業の推進に御理解と御協力を頂き、厚く御礼申し上げます。
 今年は、新たな北海道総合開発計画で戦略的産業と位置づけている「食」や「観光」の育成に向け積極的に取り組むと共に、これらを担う「生産空間」の生活機能の維持や人口対流を促進するため、交通ネットワークの強化、強靭で持続可能な国土作り、そして農林水産業の競争力の強化を推進します。
 管内では、高規格幹線道路深川・留萌自動車道の全線開通を平成31年度に迎えることとなり、これにより重要港湾である留萌港の利便性が向上すると共に、物流の効率化、広域観光、緊急輸送等人命の安全性の向上等に効果を発揮することが期待されます。昨年8月には、留萌地域の魅力を積極的に PRし、観光、産業の振興につなげるため、留萌振興局、管内 8市町村等からなる「深川・留萌自動車道全線開通地域活性化協議会」が設立され、当部も積極的に取り組んで参ります。
 また、クルーズ船が寄航する留萌港、離島との交通・観光を支える羽幌港、地域の物流等を支える増毛港、天塩港において、静穏度の確保、航行船舶の安全性向上を目指し整備を進めます。
 一方、近年は全国各地で大規模な自然災害が頻発しており、強靭で持続可能な国土作りが求められています。道路事業では、国道239号の地すべり対策を目的とした霧立防災事業や、国道 40号の吹雪による視程障害解消等を目的とした天塩防災事業等を実施します。また、橋梁の老朽化対策、交差点改良等の事故対策、冬期の除排雪体制に係る関係機関との連携など、道路交通の適切な維持管理にも取り組みます。
 治水事業では、留萌川、天塩川下流で策定した「水防災意識社会
 再構築ビジョン」に基づく減災対策に関する取り組み方針に基づき、ハード対策を着実に実施します。また、昨年9月には留萌川洪水避難訓練に併せた緊急速報メール配信を市内全域で実施しており、今後も各機関と連携し住民目線のソフト対策に取り組みます。
 農水産業育成の観点からは、増毛港で農水産物輸出促進基盤整備事業を促進し、水産資源の国際競争力の強化を図ります。水産基盤整備事業では、苫前漁港及び遠別漁港で水産物の安定供給や国際化に対応できるよう整備を促進します。また、農業農村整備事業では、天塩町産士地区において機能低下を生じた排水路や農用地を再整備し生産力の確保を図り、更岸地区では農地の浸水被害を防止するため老朽化した排水路の更新を進めます。
 それでは、新しい年が皆様にとって希望に満ちた年でありますよう、皆様の御健勝と御多幸を心より祈念申し上げ、年頭の御挨拶といたします。

山崎 真一 やまざき・しんいち
昭和34年9月17日生 北海道生
昭和61年3月 東京工業大学大学院 修士課程 修了
国家公務員T種(土木)
昭和61年4月 北海道開発庁採用
平成7年4月 北海道開発局 留萌開発建設部 治水課長
平成9年4月 建設省 河川局 開発課長補佐
平成11年4月 開発土木研究所 環境水工部 河川研究室副室長
平成17年8月 北海道開発局 石狩川開発建設部 千歳川河川事務所長
平成19年4月 中部地方整備局 豊橋河川事務所長
平成21年9月 北海道開発局 開発監理部 情報管理室長
平成24年7月 同 開発監理部 開発環境課長
平成26年4月 同 建設部 河川工事課長
平成28年6月 北海道開発局 留萌開発建設部長

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