建設グラフインターネットダイジェスト

〈建設グラフ2018年2月号〉

年頭所感

高速交通ネットワーク形成で観光地への速達性向上と
物流ルートの代替性確保等を図り地域活性化を推進

国土交通省 北海道開発局
小樽開発建設部 部長 柳原 優登


 新年明けましておめでとうございます。
 日頃から皆様には、小樽開発建設部の事業の推進につきまして、特段のご支援とご協力をいただき、厚くお礼申し上げます。
 当部では、道路事業において、高速交通ネットワーク形成に向け『倶知安余市道路』を推進しています。平成26年度事業化され平成28年度に着工した共和余市間で測量設計・用地買収・工事等を実施。また、平成28年度に事業化となった倶知安共和間では測量設計を引き続き行います。本道路の開通により観光地への速達性向上、物流ルートの代替性確保、救急搬送時間の短縮等が図られ、後志地域の産業振興に寄与し地域の活性化が期待されます。
 防災対策は『忍路防災』『塩谷防災』『島牧防災』を小樽市及び島牧村で実施しており、『忍路防災』は平成29年度中の開通を予定しています。また、交通安全対策や無電柱化、橋梁・トンネル等の老朽化対策を計画的に取り組んでおり、今後も引き続き、安全で信頼性の高い道路の確保に努めて参ります。
 治水事業では、尻別川において、洪水氾濫を未然に防ぐ対策として蘭越町市街地周辺の河道断面が不足している区間で、河道掘削を実施いたします。また、堤防裏法尻をブロック等で補強する対策を行い越水等が発生した場合でも被害の軽減に努めます。今後も事業実施に当たっては、引き続き河川環境の保全に留意しつつ進めて参ります。
 港湾整備事業では、小樽港において、より大型のクルーズ客船受入対応施設の整備による観光・産業振興をめざして第3号ふ頭の岸壁改良等を進め、石狩湾新港においては港内の静穏度向上を図るための北防波堤延伸、岩内港では港湾施設の老朽化対策などの施設整備を推進しています。
 農業農村整備事業では、国営緊急農地再編整備事業「ニセコ地区」において、農地利用の計画的な再編と土地生産性の向上を図るため、農地の大区画化や傾斜・排水改良などの整備を実施して参ります。また、国営地区調査「中後志地区」において、老朽化が進む農業水利施設の改築・補修及び用水再編のための調査を進めて参ります。
 水産基盤整備事業では、美国、古平、寿都漁港において、荒天時の漁港内の安全係留確保のための防波堤改良、水産物の円滑な輸送のための道路改良、施設の老朽化対策などの施設整備を推進しています。
 当部といたしましては、担い手不足に向けた働き方改革やi-Constructionなどの生産性革命の取組を進めるとともに、第8期北海道総合開発計画を踏まえ、「食料供給基地としての持続的発展」、「『観光先進国』実現をリードする世界水準の観光地の形成」及び「強靱な国土づくりと安全・安心な社会基盤の形成」の実現に向け、豊富な地域資源とブランド力など後志が持つポテンシャルを最大限に活用するため、各事業を着実に推進し、地域の期待に応えるよう、その使命、役割を果たして参りたいと考えています。
 本年が、皆様にとりまして実り多い一年になりますことをご祈念申し上げ、年頭のご挨拶といたします。


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