建設グラフインターネットダイジェスト

〈建設グラフ2017年10月号〉

【ZOOM UP】

多様化する入居者ニーズに対応した住宅設計

―― 安心・安全な居住環境を基本に5階建30戸を建設

室蘭市道営住宅新築工事(であえーる中島団地B棟)

外観完成イメージ


 北海道建設部は、室蘭市中島本町に道営住宅建設を進めている。建設地は国道37号沿い、最寄りのJR東室蘭駅に近く、大型商業施設も多い地域でまちなか住宅としての利便性に富んだ地区にある。

■基本方針

 当該住宅は、「北海道公営住宅等安心居住推進方針」及び「北海道営住宅設計指針」を踏まえるとともに「北海道子育て支援住宅推進方針」に基づいた建築計画としている。

●北海道公営住宅等安心居住推進方針概要


 公営住宅の整備にあたっては、子供からお年寄りまでできるだけ多くの人を対象に身体状況や家族構成の変化に対応できるよう、在宅介護にも配慮した暮らし易い部屋の広さや移動の容易性といった基本性能を有する良好な住居環境づくりの実現を図る。

●北海道営住宅設計指針に基づき

@安全で安心して暮らせる住宅
A自立した生活がおくれる住宅
Bいきいきとすこやかに暮らせる住宅
・安全:災害や事故など危険につながらないこと
・安心:防犯や緊急時の対応など安心できること
・自由:生活するする上での自由度が高いこと
・簡単:わかりやすく使い勝手がよいこと
・連続:行動の連続性が確保されていること
・交流:入居者間や地域コミュニケーションがしやすいこと
・快適:四季を通じて快適に暮らせること

■基本性能

●北海道子育て支援住宅推進方針を基本に3点の住宅仕様とした。

・子育てのしやすさに配慮した住宅の広さの確保
・子供の成長に対応できる柔軟性の配慮
・子供の住宅内における事故防止の配慮

 一方、住宅棟は全ての住戸において南面を主採光となるように計画した。また、周辺の緑をつなぐ東西の軸と、分断された遊歩道を敷地内に引き込んだ南北軸の交差する敷地内中央部を入居者だけでなく地域住民も気軽に利用できるプレイロットとして整備した。


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