建設グラフインターネットダイジェスト

〈建設グラフ2017年7月号〉

 副局長インタビュー 留萌振興局

多発する自然災害から地域を守り多様なネットワーク整備で住民の安全で安心な暮らしを支える

 留萌振興局 副局長(建設管理部担当)
宮坂 保
 みやさか・たもつ
 昭和34年3月22日生(57歳)
 北海道立阿寒高等学校(昭和52年3月卒)
 昭和62年10月 北海道庁入庁(札幌土木現業所)
 平成6年4月 小樽土木現業所管理部用地課主査
 平成9年6月 釧路土木現業所企画総務部工事契約課治水予算係長
 平成10年4月 釧路土木現業所企画総務部工事契約課道路予算係長
 平成12年4月 建設部空港港湾課主査(石狩湾新港管理組合派遣)
 平成14年4月 建設部住宅課主査
 平成16年4月 根室支庁地域政策部主幹
 平成19年6月 建設部建設管理局建設政策課主幹(石狩湾新港管理組合派遣)
 平成22年4月 建設部総務課主幹
 平成25年4月 空知総合振興局札幌建設管理部長
 平成27年6月 建設部総務課用地担当課長
 平成28年4月 現職

── 本年度の事業推進にあたり抱負をお聞かせください
(3)名寄遠別線特定交付金工事南工区(橋梁下部工外)4
宮坂 昨年8月から9月にかけて相次いだ記録的な豪雨により、十勝や上川管内を中心に広い範囲で未曾有の被害が発生しました。留萌管内においても、8月初めの豪雨により、苫前町の古丹別川が氾濫し、周辺の農地に大きな浸水被害が発生し、緊急工事や災害復旧等で対応してきました。
 近年は、台風や局地的な豪雨による浸水被害や暴風雪などによる交通障害などの被害が相次いで発生しており、こうした自然災害から、道民の命を守り、経済機能を維持するためには、防災・減災対策や国土の強靭化を一層推進し、安全・安心な地域社会の構築に向けた社会資本の整備が必要であると考えています。
 これからも、広く地域の方々の声に耳を傾け、国や市町村など関係機関と連携を図りながら、良質な社会資本の効果的・効率的な整備や公共土木施設の適時適切な維持管理に取り組んでいきます。
── 安全で安心な地域づくりや防災対策強化に向けた取り組みについてお聞かせください
(129)大椴線改築工事外
宮坂 地域の生活道路として重要な稚内天塩線などにおいて防雪柵を設置し、冬期間の視程障害及び吹き溜まり対策を実施していくとともに、既存ストックの長寿命化・老朽化対策として、橋梁補修を小平幌加内線等で継続して取り組み、暑寒別公園線など4箇所で新たに着手します。
 また、洪水対策として古丹別川等の河川改修事業や有明ダムの提体改良事業を推進し、土砂災害対策として、82箇所の基礎調査を実施し区域指定の促進を図るとともに、暑寒別川やユードロ沢川等の砂防事業、留萌南町4丁目2地区や留萌瀬越・大町地区の急傾斜地崩壊対策事業を進めていきます。
── 平成29年度の予算執行にあたり北海道の基幹産業、農業・水産業の向上や観光振興、環境整備事業などの取組をお伺います
苫前漁港海岸高潮対策工事(明許)外
宮坂 多様なネットワークに支えられた持続可能で活力ある地域づくりを目指して、平成31年度供用を目指している高規格深川留萌道留萌IC(仮称)とのアクセス向上を図る留萌小平線の整備や、国道40号と232号を結んで上川北部圏と留萌北部圏の短絡ルートを形成する名寄遠別線の整備を引き続き進めていきます。また、昨年度から街路事業として3・4・18見晴通に着手しています。
 また、管内の主要産業である漁業の振興を図るため、別苅漁港の防波堤嵩上げや初浦漁港等の航路・泊地の浚渫を行うとともに、苫前漁港海岸の整備を継続して進めていきます。
── 社会資本整備事業の担い手として地域社会に貢献し災害時における復旧対策などを担う建設業界への要望・期待などをお聞かせください
留萌南町4丁目2急傾斜地崩壊対策工事(債務)
宮坂 建設業は、道路や河川などの社会資本整備はもとより、災害時の対応や除雪といった地域の安全・安心や、経済・雇用を支える重要な役割を担っておりますが、建設投資額の減少や近年の人口減少・高齢化の急速な進行もあり経営環境は厳しさを増しています。建設業の持続的な発展のために、今後も経営力や技術力の強化、建設業の担い手づくりなどに向けた取り組みを進めていただきたいと思っています。留萌建設管理部としても、建設業の役割や重要性についての理解を広げ、また建築・建設関連技能者や若年労働者などの確保・育成に向けた取り組みを進めていきたいと考えていますので、引き続き、関係機関などと連携を図りながら、地域とともに益々発展されることを期待しています。

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