建設グラフインターネットダイジェスト

〈建設グラフ2017年2月号〉

釜石山田道路安全協議会の活動について

 釜石山田道路安全協議会 会長、前田建設工業株式会社 東北支店
 大槌トンネル作業所 所長
 萬 正己

釜石労働基準監督署同行による安全パトロール


 釜石山田道路安全協議会は、国土交通省南三陸国道事務所釜石山田道路工事の施工に伴い、工事現場等での労働災害及び第三者災害の防止、労働者の安全衛正の確保、各工事業者の工程調整等、連絡協議を密にして円滑な工事の推進に寄与する事を目的として活動しています。
 当協議会は平成24年度に発足し、今期で5年目の活動に入っています。現在は、トンネル工事、道路改良工事、橋梁下部工工事、橋梁上部工工事等を請負っている12業者で組織され、様々な活動を行っています。
 活動の内容としては、まず、月に2回、相互安全パトロールを実施しています。パトロールには2種類あり、各工事の安全担当者による【安全担当者パトロール】と、発注者と合同で実施する【協議会パトロール】です。協議会パトロールには3か月毎に釜石労働基準監督署様の同行をお願いし、ご指導をいただいています。また、協議会パトロール、安全担当者パトロールでの推奨事例を取りまとめて、各工事に配布し、好事例の水平展開を図っています。
 協議会連絡会議として、毎週金曜日に行われる工程会議後に、発注者も含めて連絡会議を実施しています。連絡会議においてはパトロール結果や協議会活動について意見交換を行っています。
 釜石山田道路工事では、公道を使用した土砂運搬が頻繁に行われるため、毎週1回、各工事の安全担当者が、点検表に基づき土砂運搬状況を巡回しています。巡回結果は連絡会議で報告し、運転マナーの向上に役立てています。また、月1回、各工事のダンプ運搬ルート、運搬台数の実績および予定台数を取りまとめ、資料を作成し配布し、交通災害防止、交通巡回の参考としています。
 地域住民の方への情報提供として、月に1〜2回【釜石山田道路かわらばん】を発行し、新規工事の紹介や、工事の進捗状況、各行事結果等をお知らせしています。これまで、かわらばんは73回発行しました。また、各工事の進捗状況、地域貢献等の活動状況を取りまとめたDVDを作成し、見学会等で地域住民の方へ情報発信しています。
 釜石山田道路は工事の最盛期となっており、協議会の役割もより重要となっています。釜石山田道路は復興道路として、早期開通が期待されており、地域住民の方のご理解とご協力をいただきながら、発注者と協議会会員が一丸となって、無事故無災害で早期に工事が完成できるよう、今後も活発な活動を行ってまいりたいと思います。


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