建設グラフインターネットダイジェスト
〈建設グラフ2017年2月号〉
年頭所感
地域産業の振興と生活条件の改善や激甚化・多様化する
災害に対し社会資本整備事業を強化
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国土交通省 北海道開発局 稚内開発建設部 部長 和田 忠幸 |
明けましておめでとうございます。
新春を迎え謹んでお慶び申し上げますとともに、平素より稚内開発建設部が実施する事業の推進につきまして特段のご支援とご協力を賜り厚くお礼申し上げます。
昨年を振り返りますと、8月には4つの台風が相次いで北海道に襲来し、記録的な大雨により道内各地で甚大な被害をもたらしました。直後の9月には宗谷管内においても1日でひと月分の降水量を超える猛烈な雨が降り、河川の氾濫や土砂崩れなどの被害が発生したところであり、今後も豪雨や暴風雪の頻発と被害の激甚化が懸念されるところです。
一方で、懸案であった稚内・サハリン航路の再開、クルーズ船寄港や稚内空港でのチャーター便の増加、新たな風力発電施設の着工など、未来への希望が膨らむ話題も多くあった年でした。
このような中、昨年3月に「人が輝く地域社会の形成」・「世界に目を向けた産業の振興」・「強靱で持続可能な国土の形成」を主要施策とした「新たな北海道総合開発計画」が閣議決定されたところですが、この新たな計画の中で宗谷地域は、「国境周辺地域」として地域の振興が重要な施策として位置づけられているところです。
稚内開発建設部といたしましては、地域の産業の振興と生活条件の改善、激甚化・多様化する災害に対応するため、引き続き着実に社会資本の整備に努めてまいります。
また、併せて各種防災訓練を通じて災害対応能力の向上を図るとともに、現地情報連絡員(リエゾン)や緊急災害対策派遣隊(TEC-FORCE)の派遣を始めとする自治体支援と関係機関との連携の強化を図ってまいります。
当部の主な事業をご紹介いたしますと、道路事業では、安全・安心な交通確保のため、防災対策、道路構造物の長寿命化対策、事故ゼロプランに基づく交通安全対策を実施します。
港湾整備事業では、防波堤や岸壁の老朽化対策などに取り組み、安全・安心な船舶の航行や効率的な荷役に資するとともに、稚内港の大型クルーズ船受入機能の強化を図ります。
稚内空港では、劣化対策を行うとともに、滑走路端安全区域の拡張整備を進め、航空機離発着時の安全性を高めます。
農業基盤整備事業では、国営総合農地防災事業、国営農地再編整備事業の実施及び国営土地改良事業地区調査を行います。
水産基盤整備事業では、船舶係留の安全と漁業活動の効率化や就労環境の改善を図る施設の整備に取り組みます。
管内市町村や地元建設業への技術的支援では、技術講習会や各種相談窓口の設置などに取り組みます。
結びに、本年が皆様にとって健やかで明るい年となりますよう御祈念申し上げ、年頭の挨拶といたします。
和田 忠幸 わだ・ただゆき |
昭和36年10月12日生(55歳) 北海道出身 |
昭和61年3月 北海道大学 工学部 土木工学科 卒業 |
昭和61年4月1日 北海道開発庁(室蘭開発建設部) 採用 |
平成17年4月1日 建設部 地方整備課 地域事業管理官 |
平成18年4月1日 四国地方整備局 道路部 道路調査官 |
平成20年4月1日 独立行政法人 土木研究所 寒地土木研究所 研究調整監付総括研究監 |
平成21年7月10日 函館開発建設部次長 |
平成22年7月1日 北海道局 地政課 事業計画調整官 |
平成26年4月1日 事業振興部 技術管理課長 |
平成28年4月1日 稚内開発建設部長 |
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