建設グラフインターネットダイジェスト

〈建設グラフ2017年2月号〉

年頭所感

北海道横断自動車道整備で人流・物流効率化を促進し
民間投資誘発や観光交流等で釧根地域発展に期待

国土交通省 北海道開発局 釧路開発建設部
部長 梅沢 信敏


 明けましておめでとうございます。
 新春を迎え、謹んで皆様の御健勝と御発展を心からお喜び申し上げます。
 皆様には平素から釧路開発建設部が実施しております開発事業につきまして、深い御理解と御協力を賜り厚くお礼を申し上げます。
 当部で整備を進めております北海道横断自動車道(本別〜釧路間)において、昨年3月に白糠IC〜阿寒IC間が開通しました。また、釧路外環状道路においても釧路西IC〜釧路東IC間が開通し、様々なストック効果が発現されているところです。引き続き、阿寒IC〜釧路西IC間については、早期開通を目標に整備を進めるとともに、釧路外環状道路の釧路東IC〜釧路別保IC間については、平成30年度の開通を目指して鋭意邁進し、より一層の人流・物流の効率化、民間投資の誘発や観光交流、人口・雇用を増加させるなど、釧根地域の更なる発展につながっていくことを大いに期待しております。
 昨年を顧みますと、北海道地方は、8月17日から23日の1週間に3個の台風が上陸し、道東を中心に大雨により河川の氾濫や土砂災害が発生しました。釧路根室地方においても、2月から3月にかけての暴風雪、8月から9月の台風上陸や度重なる集中豪雨などがありました。また、九州においては4月に熊本県熊本地方を、本州においては10月に鳥取県中部を震源とする地震がそれぞれ発生するなど災害が頻発した一年となりました。改めて防災・減災に向けた国土強靱化の推進など、安全・安心な国土形成の重要性を強く感じたところです。今後も職員一同防災意識の向上に努め、防災・減災対策に取り組み、災害発生時の対応については迅速なリエゾンの派遣など地元自治体との連携を密にしながら取り組んでまいります。
 当部の事業といたしましては、釧路川において河道整備の進捗を図るとともに、弟子屈町と連携してかわまちづくりを進めているほか、釧路湿原では、自然再生事業を継続実施します。また、昨年の8月出水に伴い釧路川で発生した被災箇所の早期復旧を目指します。
 道路事業では、広域交通ネットワークを構築するため、高規格幹線道路、地域高規格道路などの整備を引き続き推進するとともに、安全で円滑な冬期道路交通の確保を図るため、根室防雪を実施するほか、安全・安心な道路交通の確保に向けて標津防災、雪裡橋架替、釧路末広町電線共同溝等を推進します。
 また、酪農が主体の管内農業のため、引き続き国営環境保全型かんがい排水事業や国営総合農地防災事業を推進するほか、釧路市阿寒地域で国営緊急農地再編整備事業の調査を行います。
 さらに、釧路港西港地区では、国際バルク戦略港湾プロジェクトの整備を推進するほか、引き続き根室港、霧多布港及び釧路空港で事業を推進します。また、水産基盤整備として、厚岸、落石、歯舞、羅臼地区で漁港整備を推進します。
 今後とも釧根地域の持つポテンシャルを最大限活かしていけるように社会資本整備を着実に推進していきますので、皆様のより一層の御理解と御協力をお願い申し上げます。
 年頭に当たり皆様の御多幸を心からお祈り申し上げまして、新年の御挨拶といたします。

梅沢 信敏 うめざわ・のぶとし
昭和34年11月12日生
昭和58年3月 北海道大学工学部卒業
昭和58年4月 北海道開発庁採用
平成24年4月 国土交通省北海道開発局港湾空港部港湾建設課長
平成26年7月 一般財団法人港湾空港総合技術センター研究主幹
平成28年4月 国土交通省北海道開発局釧路開発建設部長

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