建設グラフインターネットダイジェスト

〈建設グラフ2016年11月号〉

寄 稿 ――現場代理人の目「建設現場の最前線から」 北海道建設部 小樽建設管理部

道道泊共和線(仮称)国富2号トンネル

 岩田地崎・吉本・佐々木特定建設工事共同企業体
 国富2号トンネル工事作業所 所長
小堀 義昭

道道泊共和線位置図

 岩田地崎・吉本・佐々木特定建設工事共同企業体は、北海道後志総合振興局小樽建設管理部より発注された道道泊共和線「(仮称)国富2号トンネル」の施工を担当しています。この路線は古宇郡泊村大字茅沼村と岩内郡共和町国富とを連絡するもので、北電泊発電所周辺地区の地震・津波災害などの自然災害と原子力災害の複合災害による道路寸断や避難車両による混雑を考慮して多数の住民が迅速かつ確実に避難することが可能となります。
 また救援・救助活動や救援物資の輸送が早期に確保可能となるよう新たな道路を整備し、地域住民の安全・安心を図る目的で計画された延長約16kmの道路です。

 国富2号トンネルは、当路線の終点部(国道5号線接続部)に位置しております。トンネルの規模は延長1,544m、うちトンネル部が1,532m、坑門12mで、車道の幅員は5.5m、両側に路肩0.5m、監査歩廊が0.75m確保されます。
 工事箇所の地質は、新第三紀中世国富層群デイサイトが主体で一部玄武岩が分布されています。掘削工法は、NATM機械掘削によるショートベンチカット工法と坑口部に補助工法としてAGF(長尺鋼管先受工法)を採用し、平成28年3月から掘削を開始しましたが、硬質な玄武岩の出現によりNATM発破工法に切り替え、平成29年7月予定の貫通にむけて品質の良いトンネルを無事故無災害で完成するため作業所一丸となって工事を進めております。


道道泊共和線交付金地方道工事(国富2号トンネル)


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