建設グラフインターネットダイジェスト

〈建設グラフ2016年2月号〉

年頭所感

交通網整備で物流効果・地域間交流を推進し 農業基盤整備で生産力・食料供給率高める

国土交通省 北海道開発局 帯広開発建設部
部長 河畑 俊明

 新年明けましておめでとうございます。皆様には、健やかに新年をお迎えのことと、心からお慶び申し上げます。
 また、帯広開発建設部が行っております北海道開発行政の推進につきましては、日頃から特段の御配慮を賜り、厚く御礼申し上げます。
 昨年を振り返りますと、十勝では幸いにも大きな災害に見舞われることなく、事業を進めることが出来ました。
 しかし、9月の関東・東北豪雨では、全国各地において浸水被害等が発生しており、特に鬼怒川の堤防が決壊した茨城県常総市では、約1万1千棟が浸水するなど甚大な被害が生じました。被害に遭われた方々に、お見舞い申し上げるとともに、犠牲になった方々のご冥福をお祈り致します。
 管内では、3月に帯広・広尾自動車道の「更別IC〜忠類大樹IC」と道東自動車道(本別〜釧路)の「浦幌IC〜白糠IC」が相次いで開通し、物流の効率化、観光入込客数の増加や企業活動の活発化など、ストック効果の発現が見られました。
 11月には十勝オホーツク自動車道「訓子府IC〜北見西IC」が開通し、東北海道の広域周遊観光の強化による、さらなる地域間交流を図られることが期待されます。
 十勝は日本を代表する食糧基地であり、平成27年の管内JAの取扱高が3,000億円を突破する可能性があるという報道を見ると喜ばしい限りです。
 管内8JAで生産、販売している「十勝川西ながいも」は、地域のブランド形成努力もあり、国内消費だけでなく、台湾やアメリカなどの海外にも盛んに輸出されており、高評価を受けています。
 また、十勝での長いも生産量は北海道内の約80lを占め、小麦、甜菜、小豆、ばれいしょ等は作付面積が日本一となっている等、その背景には、帯広開発建設部が実施してきた農業農村整備事業や治水事業などの基盤整備が大きく貢献しており、道路整備事業や港湾整備事業もその移出等に役立っています。
 当部では、近年減少している農耕期間の降雨量に対応し、農業生産力の確保や食料供給力の強化を図るため、安定的な農業用水の確保や排水改良、農地再編などの農業基盤整備を推進し、一次産業の発展を支えていきます。
 併せて、北海道横断自動車道や一般国道などの道路整備等を行うとともに、帯広・広尾自動車道大樹〜広尾間の早期着工に尽力し、河道掘削や堤防整備などの治水事業、十勝港と大津漁港の整備などを推進します。
 そのほか、防災・減災対策や災害対応・体制の強化、社会資本の老朽化対策や長寿命化など安全・安心な災害に強いまちづくりを着実に進め、地域の皆様からの信頼に応えられるよう、帯広開発建設部としての使命、役割を果たしていきます。
 最後になりますが、新しい年が皆様方にとりまして素晴らしい年でありますよう、また、十勝地域の発展が北海道全体の発展に繋がりますよう御祈念申し上げ、新年のあいさつとさせていただきます。

河畑 俊明 かわばた・としあき
昭和33年4月6日生
昭和56年3月  九州大学農学部農業工学科卒業
昭和56年4月  北海道開発庁採用
平成9年 4月  網走開発建設部農業開発第1課長
平成11年7月  北海道開発局農業水産部農業計画課土地改良管理室長
平成13年7月  帯広開発建設部次長
平成16年7月  北海道開発局農業水産部農業振興課長
平成17年4月  北海道開発局農業水産部農業調査課長
平成19年7月  北海道開発局開発監理部開発調査課長
平成21年4月  独立行政法人森林総合研究所森林農地整備センター
 近畿北陸整備局上席企画役
平成23年4月  北海道開発局農業水産部農業計画課長
平成25年4月  北海道開発局農業水産部農業設計課長
平成27年4月  帯広開発建設部長

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