建設グラフインターネットダイジェスト

〈建設グラフ2016年2月号〉

年頭所感

地域との連携による防災・減災事業等を推進し
倶知安余市道路(共和〜余市)を重点的に整備

国土交通省 北海道開発局 小樽開発建設部
部長 高橋 渡

 新年明けましておめでとうございます。日頃から皆様には、小樽開発建設部の事業の推進につきまして、特段のご支援とご協力をいただき、厚くお礼申し上げます。
 さて、昨年も爆弾低気圧による暴風雪や大雪、大雨、高波等による被害が各地で発生し、迅速な対応が求められました。一方で、人口減少が懸念される中、道内や後志管内においては、外国人観光客の入り込みが増加するなど明るい話題も多く見られ、また、本年3月には北海道新幹線が函館まで開業し、本州との高速交通ネットワークにとって新たな時代を迎えます。
 当部では、道路事業において、新千歳空港や札幌から国際的な観光地であるニセコエリアを連絡する、一般国道の自動車専用道路として『倶知安余市道路(共和〜余市)』を、平成28年度も引き続き推進し、道内・国内外から訪れる観光客に人気の高い主要な観光地への速達性向上を図って参ります。
また、国道5号で『忍路防災、塩谷防災』を実施、管内で交通安全対策、無電柱化、橋梁・トンネル等の老朽化対策を計画的に取り組んでおり、今後も引き続き、安全で信頼性の高い道路の確保に努めて参ります。
 治水事業では、洪水から尻別川流域住民の生命財産を守るため、自然災害に対応する根幹的な治水対策として、蘭越町市街地周辺の河道断面が不足している区間において、洪水時の水位を低下させる河道掘削を実施しています。事業実施に当たっては、羊蹄山を背景とした雄大で美しい自然環境を良好な状態で次世代に引き継ぐようその河川環境の保全に留意しつつ進めて参ります。
 港湾整備事業では、小樽港において建設から100年以上経過しても、なお現役として活躍する北防波堤の安定性を確保するための改良及び老朽化対策としての第3号ふ頭の岸壁改良、石狩湾新港では港内の静穏度向上を図るための北防波堤延伸、岩内港では港湾施設の老朽化対策などの施設整備を推進しています。
 農業農村整備事業では、生産性の向上と農地の土地利用の計画的な再編を図るべく、国営緊急農地再編整備事業「ニセコ地区」において、区画整理等を実施して参ります。
 水産基盤整備事業では、古平、美国、寿都漁港において、荒天時の漁港内の安全係留確保のための防波堤改良、施設の老朽化対策などの施設整備を推進しています。
 当部といたしましては、現在策定中の新たな北海道総合開発計画の推進に向け、地域産業を支える「食と観光」の振興を図るとともに、地域と連携しながら、防災・減災事業、インフラの老朽化対策を始めとする多様な施策を着実に推進します。また、北海道新幹線の札幌延伸を見据え、道央・道南と後志をつなぐ高速交通ネットワークの実現に向け、倶知安余市道路(共和〜余市)を重点的に進め、地域の期待に応えるよう、その使命、役割を果たして参りたいと考えています。
 本年が、皆様にとりまして実り多い一年になりますことをご祈念申し上げ、年頭のご挨拶といたします。


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