建設グラフインターネットダイジェスト

〈建設グラフ2015年9月号〉

安全こそが、建設業の魅力アピールに向けた第一歩

 国道 115 号 相馬西道路工事連絡協議会 会長
 株式会社フジタ 円渕トンネル作業所
 所長 小笠原 和久



 相馬西道路は、東北自動車道と常磐自動車道を結ぶ、約 45km の国道115 号相馬福島道路 ( 東北中央自動車道 ) のうち、相馬 IC から相馬西 IC 間の約 6km を施工する工事です。東日本大震災からの復興のリーディングプロジェクトである復興支援道路に認定されており、早期の完成が望まれています。
 相馬西道路工事連絡協議会は毎週木曜日に開催し、安全・衛生の確保はもとより、公衆災害防止に向けて継続的に協議を進め、イメージアップに努めています。
 近年、建設産業の担い手不足は深刻化しています。社会での建設業に対するイメージがネガティブな方向に向いていることが要因のひとつとして考えられます。しかし我々、建設業に従事するものは常に前向きに、かつ魅力や誇りを感じ仕事に励んでいます。
 たとえばトンネル工事では、前人未踏、何万年・何億年も前の地層の中を掘り進み、何が起こるかわからない未知の地層と戦うことに魅力を感じながら仕事をしています。橋梁工事では、山間部や市街地にあらゆる環境条件を抱えながら、技術を駆使し工事することで、突如として現れる、芸術的ともいえる環境と調和した構造物の構築に魅力を感じています。このように構築した構造物は、半永久的に後世に残っていくことも魅力のひとつです。
 何より東日本大震災のように、非常事態に率先して対応し、社会基盤の再生、創生を行なっていくのも建設業であり、それ無くしては人々の生活が成り立っていきません。そこにも魅力や誇りを感じています。また我々のように魅力を感じ、未来を担っていく人材が今後増えていくことを願っています。
 それらの魅力を社会に伝えるには、まず我々建設業に従事する者が、安全に、かつ自然環境に配慮した施工をすることが不可欠であり、魅力をアピールするための第一歩だと考えています。これらを踏まえ、相馬西道路工事連絡協議会は無事故・無災害で工事完成できるよう、一丸となって取り組んで参ります。


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