建設グラフインターネットダイジェスト

〈建設グラフ2015年9月号〉

我が国の物づくりの中枢拠点・愛知の道路ネットワークの強化を推進

 国土交通省 中部地方整備局 愛知国道事務所
 所長 梅村 博

管内事業

国道1号日光大橋
近畿自動車道伊勢線飛島大橋より名古屋西 JCTを望む
 私たち愛知国道事務所は、愛知県内の国道 1号、国道 41号、国道302号、近畿自動車道伊勢線の 4路線、約 74kmの整備と、国道 302号東部共同溝の整備を担当しています。これら 4路線については、都心部の渋滞の解消、物流拠点とのアクセス強化、周辺都市との連携強化、沿道環境悪化の解消、地震防災強化地域への対応を重点事項として事業を進めています。 国道 1号では、愛知 1号震災橋架替(日光大橋架替)の改良工事、舗装工事、水文調査及び移転補償などを進めています。愛知県海部郡蟹江町の二級河川日光川に架設された日光大橋(昭和 7年架橋)の老朽化施設解消と耐震強化向上を図る目的で、本年度は改良工事、舗装工事、水文調査及び移転補償などを進め、今年度中に完成させて、新橋への交通切り替えを目指しています。
 国道 41号名濃バイパスを整備しています。これは愛知県名古屋市から岐阜県美濃加茂市へ至る主要幹線道路で、その中でも慢性的な交通渋滞が発生している愛知県小牧市村中〜犬山市五郎丸における交通容量の拡大により、渋滞緩和、高速道路インターへのアクセス性の向上を目的としています。そのため、暫定 4車線で開通している当該区間 7.0kmを拡幅して 6車線化し、交通容量の拡大を図る計画で、本年度は道路設計とともに改良工事と構造物等設計を推進しています。
 名古屋環状 2号線は、名古屋市の外周部を通り、名古屋市を中心に放射状に伸びる幹線道路と主要地点で連結し、名古屋都市圏の道路網の骨格をなす総延長約 66kmの環状道路です。大都市圏の環状道路として、都市内交通の渋滞緩和を図るとともに、沿道環境改善にも大きな役割を果たしています。

 構造は、一般部と呼ぶ国道 302号と、専用部と呼ぶ名二環(名古屋第2環状自動車道)が立体的に並行(複断面構造)しています。そこで、一般部(国道 302号)では、東北部区間において暫定踏切の除却に向け、鉄道立体化を推進します。西北部区間は、暫定踏切の除却に向け、関係機関との調整を推進します。西南部・南部U区間は、完成 4車線開通に向け、改良工事、橋梁上下部工事、橋梁床版工事、及び遮音壁設置工事等を推進しています。さらに、環境対策として騒音レベルが環境基準を超える区間において、遮音壁設計を推進します。
 一方、近畿自動車道伊勢線は、名古屋市から伊勢市に至る延長 81kmの高速自動車国道で、名古屋環状 2号線(専用部)の一部区間を形成しています。この事業では、名古屋都市圏をネットワークとする主要幹線道路のひとつとして、交通分散による都市内交通の渋滞緩和、国際拠点の名古屋港や中部国際空港へのアクセス強化及び災害に強い道路機能の確保を目的としています。
 そこで、名古屋西 JCTから飛島JCT(仮称)までの約 12.2km区間において、4車線整備を行っています。本年度は、橋梁上下部工事、移転補償、橋梁設計及び水文調査などを推進しています。
 これらの道路網整備の他、国道302号については、名古屋市内において東部共同溝の整備に着手しています。この共同溝は鳴海T共同溝と鳴海U共同溝、鳴海V共同溝の 3区間に区分され、鳴海T共同溝と鳴海U共同溝については、本体工事及び調査設計を推進し、鳴海V共同溝は、調査設計を推進しています。

鋼管杭の施工状況 鋼製橋脚の据付

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