建設グラフインターネットダイジェスト

〈建設グラフ2015年5月号〉

【ZOOM UP】

校舎と運動場の一体構造で機能性ある学校づくり

―― 地域開放や災害時には避難所として活用

北海道名寄市 名寄南小学校校舎・屋内運動場改築事業

外観完成予想パース

 名寄市では、少子化や地域全体の人口減少などの影響により、児童・生徒数の減少はもとより各小中学校ともに学級数が減少し、さらに学級間や学年間の人数にも不均衡が生じてきている。

学校再編と適正配置

 こうした背景の中で、児童・生徒により良い教育環境を整備するために、名寄市立小中学校適正配置計画(第1期)では、将来の児童生徒の推移を基に適正規模を推移するために平成29年度までに名寄市街地区の小学校配置と通学区域を見直し、5校を4校体制に再編されることになった。
 その中で、名寄市街地区の小学校のうち、名寄南小学校及び豊西小学校の2校については旧耐震構造であることに加え老朽化が著しく改築・改修が必要になっていることから、この2校を統廃合し新校舎を建築することとなった。
 建築場所は、現在の5小学校の配置バランス等を考慮した結果、現在の名寄南小学校の敷地内に建築することになった。

施設の配置計画

 新校舎は敷地の南に配置し、北側にグラウンドを確保することとし、校舎の南側に菜園や太陽光発電パネルを設置し、西側には駐車場を設ける計画となった。
 また、校舎と屋内運動場は分棟形式とせずに、屋内運動場の四周を校舎が取り囲む一体化の構造形態となった。これにより外壁面積を減らし、環境負荷の低減を図ったコンパクトで機能性を高める施設となる。
内観完成イメージ

多面的な施設利用

 施設の地域開放や災害時の避難場所としの利活用を前提に屋内運動場等を整備する。
 また、多面的な学習環境を備える施設として、校舎内に通級指導教室や特別支援教室も設置している。


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