建設グラフインターネットダイジェスト

〈建設グラフ2015年2月号〉

年頭所感

食料供給力の強化と広域ネットワークの形成で安心・安全な国土づくりを推進する

国土交通省 北海道開発局 網走開発建設部 部長 山岡 敏彦

 明けましておめでとうございます。
 平成27年の新春を迎え、謹んでお慶びを申し上げます。
 また、北海道開発事業の推進につきまして、日ごろから特段の御高配を賜り厚くお礼申し上げます。
 昨年の管内は、幸いにも大きな災害に見舞われることもなく、順調に事業を進めることができましたが、2月・3月及び12月には管内で暴風雪が発生し、視程障害や吹きだまりにより一般車両の安全な通行が確保できないため、早期の解除に努めつつも、やむなく必要最小限の通行規制措置を行いました。
 本年においても、災害に対する備えを絶えず意識しつつ、引き続き、防災・減災に係る取組を進めていく所存です。
 オホーツク地域は、雄大で美しい景観、広大な土地と豊かな海などの優れた資源を多く有しており、魅力的な観光業や活力ある農林水産業などが営まれています。
 網走開発建設部としては、このオホーツクの地において、「食料供給力の強化」、「安全・安心な国土の形成」及び「地域の活性化」を重点事項として、活力と競争力ある北海道経済の確立を図るための基盤整備を進めるとともに、防災・減災や老朽化対策等による国土強靱化を推進し、経済成長や生活向上の大前提となる安全・安心の確保を図っていきます。
 事業の推進に当たっては、「地域づくり連携会議」等で意見交換を重ね、地域の活性化に貢献すべく各種施策に取り組んでおり、複数の重点プロジェクトを設定しています。
 「食料供給力・競争力強化プロジェクト」では、食料供給力の強化を図っており、美女地区・兵村地区の農業農村整備事業地区において、畑地かんがい・排水施設などの整備・更新、網走港・紋別港の重要港湾において農水産物の物流拠点としての港湾整備、ウトロ漁港を始めとする第4種漁港において漁業活動の安全性の向上、衛生管理対策のための施設整備などを推進しております。
 「安全・安心・快適な地域づくりプロジェクト」では、洪水、雪害、地震等、頻発する自然災害に備えて、ハード・ソフト一体となった総合的な防災・減災対策を推進し安全・安心な地域づくりを目指しており、常呂川を始めとする1級河川4河川において河道掘削・築堤・堤防強化の整備、国道の斜面防災対策・冬期交通障害の解消、港湾・漁港における荒天時の高波対策のための防波堤整備など自然災害に備えた防災対策を進めております。

 「広域交通ネットワーク形成プロジェクト」では、広域分散型社会を形成するオホーツク地域の多様な主体が内外の諸地域と交流し、多様な連携・協働を推進するために必要な交通・情報ネットワークの整備を図っており、具体的には、北海道横断自動車道や旭川・紋別自動車道などの高規格幹線道路の整備、地域の物流拠点である重要港湾の網走港・紋別港における港湾機能の拡充を推進しております。
 「観光交流推進プロジェクト」では、国内外の観光客にとって魅力ある観光地となるよう、個性的で魅力のある地域づくりに貢献するシーニックバイウェイの活動、みなとオアシスや地域マリンビジョン、「わが村
は美しく−北海道」運動などの取組を進めております。  「環境保全プロジェクト」では、かけがえのないオホーツクの優れた自然環境や農地と人の営みが織りなす農村環境を保全し次世代に引き継ぐために、人と自然が共生する持続可能な地域社会の構築を図っており、具体的には、網走湖の水質改善対策や自生種に配慮した道路緑化対策などの取組を地域住民、NPO及び自治体などと連携・協働しながら進めております。
 北海道開発局は幹部職員を始め、全職員がコンプライアンスの徹底に取り組んでおります。
 地域の皆様からの御期待に応えるよう、その使命、役割を果たしていく考えですので、引き続き、皆様の御協力をお願い申し上げます。
 皆様にとって新しい年が希望に満ちた年でありますよう、また、オホーツク地域が益々発展いたしますよう御祈念申し上げ、年頭の御挨拶といたします。