建設グラフインターネットダイジェスト

〈建設グラフ2015年2月号〉

年頭所感

災害に強い安全・安心な暮らしの確保と地域の健全な発展を支える

国土交通省 北海道開発局 室蘭開発建設部
部長 原 俊哉

 明けましておめでとうございます。皆様には、健やかな新年をお迎えのことと、心からお慶び申し上げます。
 室蘭開発建設部が実施している開発事業の推進につきましては、日頃から特段のご支援とご協力を賜り、厚くお礼を申し上げます。
 本年も地域の皆様の安全安心や、地域の元気のために、職員一丸で取り組んで参りますので、昨年同様のご支援をお願いいたします。
 昨年は、全国的に大きな自然災害が発生しましたが、当部管内においても、7月の最大震度5弱の地震や、9月の大雨特別警報が発表された豪雨災害など、度々被害に見舞われました。改めて、災害に強い社会資本整備の必要性や、緊急時における建設業の果たす役割の重要性について強く認識したところです。
 このような中、安全・安心な国土づくりの事業として、近年頻発する大雨に備えるため、沙流川総合開発事業(平取ダム)や、鵡川・沙流川における治水対策、樽前山の噴火に備えた火山泥流対策を実施していきます。あわせて、災害時におけるリエゾン等の自治体支援やテックフォース派遣等、災害に対する安全確保に万全を尽くして参ります。

 また、安全・安心で信頼性の高い道路ネットワークを確保するため、一般国道453号蟠渓道路の整備をはじめ、橋梁・トンネル等の老朽化対策・耐震補強・防災対策等に取り組むとともに、事故ゼロプランに基づく交通安全対策を推進していきます。さらに、物流機能向上、地域経済活動を支えるネットワークの強化や広域分散型社会において暮らしを支える地域交通の形成などを図るため、高規格幹線道路日高自動車道の整備を引き続き進めていきます。
 国際貿易や国内流通の拠点である苫小牧港では、東港区において外貨コンテナ貨物の増大に対応するため水深12m中央岸壁改良や、また、室蘭港では、老朽化した岸壁の機能回復や荷役の安全性向上を図るため、岸壁改良など港湾整備を引き続き推進していきます。
 また、食料供給基地北海道の主要産業である農業の持続的発展と食料供給の安定化を図るため、新規地区である新鵡川地区をはじめとする国営かんがい排水事業を、水産業では、水産物の衛生管理や安定供給のため、屋根付き係留施設や防波堤・護岸等の漁港整備を実施していきます。
 管内は、製紙、鉄鋼、石油製品などの製造業、ホタテ、ホッキ、昆布、トマト、軽種馬などの多彩な農水産業、支笏洞爺、日高山脈・襟裳等の観光業など、魅力にあふれた地域です。最近では、北海道新幹線の開業効果を日胆地域へという取組や、アイヌ文化復興等の拠点として「民族共生の象徴となる空間」を白老町に整備する動きなども進んでいます。
 当部としても地域が有する豊かな資源、魅力等を活かしつつ、関係機関と様々に連携しながら、活力ある地域づくりなど、地域の元気に貢献していきたいと考えています。
 最後になりますが、本年が皆様にとって素晴らしい年でありますことをお祈り申し上げ、新年のご挨拶といたします。

原 俊哉 はら・としや
昭和35年6月20日生
出身(本籍) 北海道
昭和58年3月 東京工業大学工学部卒
上級甲種(土木)
昭和58年4月 建設省入省
平成9年4月 北海道開発庁北海道開発局石狩川開発建設部計画課長
平成13年4月 国土交通省北海道開発局建設部河川計画課河川調整推進官
平成16年7月 同北海道開発局建設部河川計画課河川企画官
平成18年4月 同北海道開発局帯広開発建設部次長
平成19年10月 同北海道局参事官付企画調整官
平成23年4月 同北海道開発局建設部河川計画課長
平成26年4月 同北海道開発局室蘭開発建設部長

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