建設グラフインターネットダイジェスト

〈建設グラフ2015年1月号〉

【ZOOM UP】

子どもたちの夢と希望を詰め込んだ子育て複合センター建設

―― 地域の児童福祉中核施設としての機能や災害時は福祉避難所の役割も

北海道留寿都村 るすつ子どもセンター「ぽっけ」建設事業

外観完成イメージ

 保育施設「るすつ子どもセンター(ぽっけ)」の建設を進める留寿都村は、後志管内南東部に位置し、周囲を山に囲まれた高原地で総面積の69%が山林と原野で占められ、耕地の約50%が傾斜地。気候は内陸型の北海道有数の豪雪地帯でもある。また、高原リゾ−ト地として通年を通して多くのスポーツ・レジャー観光客に親しまれている。

■施設整備の経過

 現在の保育所は、昭和52年に建設され築37年が経過し、老朽化と建物構造上から耐震面において不安があり、施設の耐震補強工事や延命の経費等を考慮し、安心・安全な施設建替えが必要となった。

■子育て支援の専用施設整備化

(1)子育て支援センター

 保育所利用の乳幼児に係る育児支援を行う子育て支援事業は、これまで高齢者支援ハウスのホールを利用して実施していたが、専用施設整備により児童福祉法に基づく地域子育て支援拠点事業(子育て支援センター)に移行することで、開設日数や開設時間の見直しを図る。

(2)放課後児童クラブ

 他施設を間借りし実施しているが、以前から施設設備の改善要望があり、また共働き世帯が増加していることから、専用施設の整備により、事業内容の充実を図る。

(3)小型児童館の機能化

 新規事業として、児童の遊び場の確保などを目的に整備を進める。


■施設一体化で整備効果

1)建設経費の圧縮を図る。 2)複合施設として整備することにより、地域の児童福祉中核施設として機能するとともに、就学前から一貫して児童の様子を掌握することができる。 3)小規模自治体においては人的確保が課題となることから、事業間で臨時及び代替職員を活用することで、これを解消することができる。 4)併設施設間の設備の共用を図ることでサービスの幅が広がる。 5)施設面積の確保により災害時の避難所として活用ができる。  以上の観点で効果的な施設運営を進めて行く。  また、施設名称の“るすつ子どもセンターぽっけ”は複合施設(保育所、子育て支援センター、小型児童館、放課後児童クラブ)は「子どもたちの夢と希望がたくさん詰まったポケットのような施設」であってほしいと願いを込めて名称された。


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