建設グラフインターネットダイジェスト

〈建設グラフ2015年1月号〉

【ZOOM UP】

交差するプロムナードを軸に一体的利便性の高い運輸行政の拠点づくり

―― プロムナードのクロスポイントに運輸支局庁舎を配置

中国運輸局 岡山運輸支局

外観完成イメージ

 中国地方の運輸行政を担う岡山運輸支局の庁舎建築が進められている。計画に当たっては、東西南北にプロムナードを形成する機能的な配置構成となっている。
 建物外観は、風景に調和した風の流れを表現した先進的イメージとし、近隣の岡山県工業技術センターをはじめ、民間の研究所など先進技術の集積する地域条件に調和したハイテクノロジーな外観を目指した。
 特徴を持たせた大きな屋根は、岡山空港の近くに位置し穏やかな山並みと緑に囲まれた周辺環境との調和を考慮し、風の流れをモチーフとして表現した。
 配置計画においては、庁舎と検査場を安全な歩行者動線で結び、東西軸のプロムナードを設定。一方、庁舎と関連団体の諸サービス施設を連結することで、連携性の高い南北軸のプロムナードを設定した。そして、両プロムナードのクロスポイントに庁舎を設け、施設全体の中枢機能を持たせる構想とした。庁舎窓口部門と自動車会館は、中庭を挟んで渡り廊下でつなぎ、機能的連携の強化を図っている。
 スムーズな検査サークルの流れを実現することで、駐車場の安全性を確保するため、検査手続きの手順に基づき、検査場に向かう車両動線を左回りに設定している。車移動の効率性から大型車・中型車の動線工リアを検査場廻りに集約した。普通車用駐車場は、大型車の動線工リアから分離し、庁舎の直近に配置して安全に配慮した。
 車両移動の多い施設のため、歩車道分離を明確にして、緩衝緑地帯のある安全な歩行者空間(プロムナード)を確保した。
 さらに、これら東西プロムナードと南北プロムナードを中心に歩行者空聞を構成し、検査場内部には、安全な見学者ルートも確保されている。


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