建設グラフインターネットダイジェスト

〈建設グラフ2015年1月号〉

西九州自動車道の開通に向けて全力投球

国土交通省 九州地方整備局 佐賀国道事務所
 所長 黒岩 義文

 佐賀国道事務所は、佐賀県内における直轄国道223.9km(国道3号、34号、35号、202号、203号、208号、497号の7路線)の維持管理及び交通安全事業、さらに高規格幹線道路の西九州自動車道をはじめ、地域高規格道路である有明海沿岸道路、一般改築事業である国道3号鳥栖拡幅、国道34号神埼佐賀拡幅、国道34号武雄バイパス等の改築事業を実施しています。
 西九州自動車道は、福岡市を起点として、佐賀県唐津市、同県伊万里市、長崎県松浦市、同県佐世保市等を経由し、佐賀県武雄市に至る延長約150kmの一般国道の自動車専用道路で、九州西北部地域の活性化と高速定時制の確保に大きく貢献する道路です。
 このうち佐賀国道事務所では、唐津道路(佐賀県側9.4km)、唐津伊万里道路(18.1km)、伊万里道路(6.6km)、伊万里松浦道路(佐賀県側10.1km)の44.2kmを担当しています。
 「唐津道路」は、平成21年12月に全線暫定2車線で開通し、九州の中心都市である福岡市と唐津市間を福岡県内の二丈浜玉道路、今宿道路と合わせて直結することで、相互の交流促進と並行する国道202号の渋滞緩和に大きく貢献してます。
 唐津道路の延伸部にあたる「唐津伊万里道路」は、唐津市と伊万里市を結ぶ路線で、並行する国道202号の代替路線としての機能を有しています。
 本路線の整備により、重要港湾である伊万里港の七ツ島地区で整備が進められている国際物流ターミナルへのアクセス向上が図られると共に、伊万里市特産の梨や佐賀牛の京阪神への出荷ルートとして利用され、地域産業支援が大いに期待されています。

唐津伊万里(北波多〜南波多谷口)
整備状況(北波多IC付近)
唐津伊万里(北波多〜南波多谷口)
整備状況(北波多トンネル)

 本路線は、平成25年3月までに唐津IC〜北波多IC間の8kmが既に開通済みで、今年度は、北波多IC〜南波多谷口IC間の4.8kmについて開通予定であり、現在、舗装工事、道路付属物工事等を進めています。その延伸部である南波多谷口IC〜伊万里東IC(仮称)間の5.3kmも平成29年度開通予定で、改良工事、橋梁工事等を強力に推進しています。
 「伊万里道路」は、唐津伊万里道路につづく区間で、伊万里市域内の国道202号、204号の代替路線として機能し、伊万里市街地を迂回するバイパスルートとして計画しています。本路線の整備により、伊万里市街地の交通渋滞緩和による交通安全性の向上、唐津市内の第三次医療施設への時間短縮等、安心安全の向上が期待される路線です。今年度は、用地調査及び用地買収を推進すると共に、橋梁等の設計を実施しています。
 「伊万里松浦道路」は、伊万里道路の延伸部にあたり、佐賀県伊万里市と長崎県松浦市を結ぶ路線で、当事務所は、佐賀県側を担当して整備を進めています。今年度は、県境を跨ぐ区間である山代久原IC〜今福IC間5.5kmを開通予定であり、現在、舗装工事や道路付属物工事等を実施しています。本路線の整備により、並行する国道204号の隘路区間を迂回する道路として機能し、走行性の向上を図り、佐賀・長崎両県の人的・物的交流促進と災害時の代替路線として期待されています。
 西九州自動車道の整備は、地元地域からの期待が非常に大きいものがあり今後とも、当事務所としては、強力に事業を推進し、地域と一体になって、事業を進めて行きたいと考えております。

唐津伊万里(南波多谷口〜伊万里東)
整備状況(古里1号橋)
唐津伊万里(南波多谷口〜伊万里東)
整備状況(古里2号橋)
伊万里松浦(山代久原〜今福)
整備状況(久原地区)
伊万里松浦(山代久原〜今福)
整備状況(立岩地区)


HOME