建設グラフインターネットダイジェスト

〈建設グラフ2014年7月号〉

 副局長インタビュー 留萌振興局

ネットワーク形成で冬期間の交通障害対策や地域住民の安心・安全な暮らしを支える

 北海道 留萌振興局 副局長(建設管理部担当)
大橋 恵治
 おおはし・けいじ
 昭和30年5月5日生まれ 上川町出身
 昭和51年3月 旭川工業高等専門学校機械工学科卒
 昭和57年4月 北海道庁入庁(帯広土木現業所)
 平成15年6月 室蘭土木現業所企画総務部総務課長
 平成18年4月 北海道議会事務局議事課主幹
 平成20年4月 建設部総務課主幹
 平成21年4月 建設部参事(石狩湾新港管理組合派遣)
 平成23年6月 空港港湾局物流港湾課長を経て
 平成25年4月 現職

―― 本年度の事業推進にあたり抱負をお聞かせ下さい
大橋 日頃から、皆様には建設管理行政の推進について、深いご理解とご協力をいただき厚くお礼申し上げます。
 日本海に沿って南北に細長い留萌管内は八つの市町村で構成され、夕日の美しい海岸線、天売島、焼尻島、南部にそびえる暑寒別山系や「留萌ニシン街道」、「増毛の歴史的建造群」、「天塩川」など、観光資源に恵まれている地域であります。
 留萌建設管理部としては、こうした地域の住民の皆様の安全で安心な暮らしを支えるためにも、道路や河川といった社会資本の整備推進はもとより、既存ストックの老朽化対策を重点的に進め、「災害に強い地域づくり」を目指して道民の皆様の生命と財産が守られるようにしっかりと取り組んでまいります。
臼谷漁港整備(交付金)工事(浚渫)
―― 平成26年度予算執行にあたり安全で安心な地域づくりや防災対策強化に向けた取り組みについてお聞かせ下さい
大橋 留萌建設管理部の平成26年度当初予算は、公共事業では69箇所、約38億2千1百万円、単独事業では72箇所、約11億1千万円、合計141箇所、約49億3千1百万円となっています。
 当管内は、国道が海岸沿いを南北に走り、上川北部とを結ぶ東西の道路が国道239号と遠別中川線のみであり、未だネットワークが形成されていない状況になっており、特に冬季の高波や地吹雪による交通障害が度々発生していることから、国道等を補完する道路網の整備が求められております。
 このため、今年度の事業展開といたしましては、道路事業においては、地域に安全と安心をもたらす「交通ネットワークの形成」を目指し、名寄遠別線の整備や、国道232号を補完し地域間の交通アクセスを向上させるため、苫前小平線や大椴線の改良事業などを引き続き推進してまいります。
 また、冬期間の安全な道路交通の確保に向け、「ゆとりと安心を実感できる暮らしの形成」を目指し、羽幌原野古丹別停車場線や遠別中川線などで防雪対策事業を推進するとともに、「環境への負荷が少ない持続可能な社会の構築」を目指し、平羽幌線などで橋梁の長寿命化対策に継続して取り組んでまいります。
 治水関係事業においては、平成22年の豪雨により管内北部地域で大きな災害が発生したことから、自然災害に対応する「安全で快適な地域づくり」を目指し、雄信内川や二十三号川において河川整備に新規着手するとともに、古丹別川や初山別川などの改修事業を継続して推進してまいります。
 また、土砂災害から住民の生命・財産を、守るため、土砂災害警戒区域の指定の推進を継続して行い、ソフトを含めた総合的な防災対策を進めるとともに、暑寒別川や緑町の沢川の砂防事業を推進するほか、留萌見晴地区の雪崩対策事業については、事業の完成を予定しております。
 さらに、管内の主要産業である水産業の振興を図るため、「安全で機能の充実した漁港づくり」を目指し、臼谷漁港、別苅漁港などの整備を継続して推進してまいります。
平羽幌線(朝日大橋)
―― 地域活性化に向けた社会資本整備事業に貢献し、災害時の復旧対策などを担う建設業界への要望・期待などお聞かせください
大橋 建設業は、良質な社会資本の整備はもとより、地域の経済や雇用を支えるとともに、維持管理や災害復旧への対応など、地域の安全・安心を担い、地域と連携して活力ある地域づくりに大変重要な役割を果たしていただいているものであり、留萌建設管理部として、今後とも引き続き協力・支援を行うとともに、基幹産業として益々発展されますことを期待しております。
名寄遠別線特定交付金
古丹別川広域河川改修工事1工区(予備費)(繰越)

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