建設グラフインターネットダイジェスト

〈建設グラフ2014年5月号〉

【ZOOM UP】

全構造材に松前スギを利活用の木造平屋「特色ある学校づくり」

── 校舎棟は4棟連結で一体化仕様、地域との連携・災害時は避難施設に

北海道松前町 松前中学校改築事業

完成イメージ(鳥瞰)

 北海道最南端に位置する松前町は古くから北前船との交易・往来で松前藩として繁栄した町で、今は松前城と250種1万本のサクラの名所として全国的にも有名、松前の代名詞となっている。  松前町が建設を進める松前中学校は松前スギを柱・梁などに構造材としてふんだんに利活用した木造平屋建てで特徴ある校舎造りで注目されている。

建設計画

 工事は、平成25年8月より1期工事に着工、26年8月にはA・B棟のアリーナ(体育館)・校舎棟が完成。同26年9月より2期工事でC棟給食センターを含めた全体工事を進め、同27年9月の完成予定となっている。
平面図

改築事業経緯と経過

 社会少子化が進むなかで、今後の児童生徒数の推移と予測で児童数の減少は避けられず、教育委員会は平成23年8月に「松前町小・中学校適正配置計画」を策定し、平成27年4月に大島中学校を松前中学校に統合する決定をした。  また、松前中は昭和45・46年に建築され44年が経過し老朽化が進んでいることから、平成23年9月に松前中「耐力度調査」を実施した。結果、校舎、体育館のいずれも改築相当との判断となった。  その後、平成24年5月に「改築基本構想」を決定し、同年6月委託業務選定プロポーザル審査委員会設置や中学校改築検討委員会設置の経過を経て、同年10月より地域説明会を実施し、地域住民からの意見も取り入れ、同年12月に基本設計(案)を決定した。

施工状況


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