建設グラフインターネットダイジェスト

〈建設グラフ2014年4月号〉

【ZOOM UP】

東川の田園風景にマッチする文教ゾーンに
新しい東川小学校・地域交流センターが完成

── 地域の魅力を活かした夢のある教育環境を目指して

東川町 新しい東川小学校・地域交流センター建設工事


■東川町

完成イメージ(教室)
 東川町は日本で最大の大雪山国立公園の玄関口に位置し、北海道の最高峰旭岳を擁する自然豊かな町で、全国でも珍しく上水道のない町です。
 また、忠別川の上流部には天人峡温泉や羽衣の滝、旭岳温泉があります。クラフトの町としても有名で、町内には木工製品の工房や、お洒落なカフェも点在します。田園風景が美しく北海道で初めての「景観行政団体」に指定され、町外はもとより道外からの居住者も多い町で、近年では国際交流にも積極的な取り組みをしています。写真による町おこしも行っており、毎年開催される「写真甲子園」には全国からたくさんの高校生が参加します。

■建設の経緯

 現校舎は昭和34年度の第1期建設工事に始まり、増改築を繰り返し現在に至ります。
 平成20年7月に東川小学校等建設検討委員会が設置され、アンケート調査や先進地視察等が行われ、全面移転すること、施設は地域交流センターを併設する複合施設とすることとなり、平成23年3月に北海道大学工学研究院都市地域デザイン学研究室の協力により、東川小学校等基本計画が策定されました。平成23年9月、東川小学校等実施設計委託業務プロポーザル審査委員会が行なわれ受託候補者を決定し実施設計を進め、平成24年11月工事着工、平成26年3月に建築物完成となりました。

完成イメージ(体育館)

■整備趣旨、施設面の特色

 建設地は約4ヘクタールの土地で、隣接して幼稚園と保育所を統合した東川町幼児センターがあり、周辺一体が東川の田園風景にマッチする文教ゾーンとして一画を形成しています。 小学校は地域開放及び避難所機能を備え、併設される地域交流センターには学童保育施設、交流プラザ、外部においては野球場、サッカー場、体験農園、果樹園等の公園が配置されます。
 建築物においては@教室群、A地域開放ゾーン、B地域交流施設の3つのゾーン分けを行い、構造も RC、SRC、S、Wを様々な形で組込み耐久性、経済性に配慮をしております。使用材料も地産地消に努め、東川で採取されたシラカバのフローリングと壁材、カラマツの集成大梁と複合アルミサッシの採用、家具等は木工完成イメージ(アイレベル)の町として町内木工業者が制作したものが数多く配置されています。
 小学校区内部にはアートワーク(手工芸品)をプロポーザル方式で採用した町内作家5作品を設置し、多くの方の手と目に触れ、温かみの溢れる施設としています。

■今後の予定

 現校舎は平成26年10月から利用開始となります。
 その間は外構表層部工事、備品発注がされます。
(東川町都市建設課建設室 室長 金山裕之)


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