年頭所感迅速な災害対応と自治体支援強化や広域交通ネットワーク整備で
|
![]() |
国土交通省 北海道開発局 函館開発建設部 部長 渋谷 元 |
新年明けましておめでとうございます。平成26年の新春を迎え、謹んでご挨拶を申し上げます。
皆様には日頃から函館開発建設部の施策推進に特段のご理解とご協力を賜り、厚くお礼申し上げます。
昨年を振り返りますと、3月には、国道278号鹿部道路全線7.7kmが開通し、函館港では函館漁港の110年を経た歴史的防波堤の復元を完了しました。一方、8月には低気圧による豪雨により道南各地で観測史上1位の降水量記録を更新し、住民生活に大きな影響をもたらしました。当部では、通行止め箇所の早期復旧や後志利別川の水位を低下させるためピリカダムによる流量調節を実施するなど、被害の発生や拡大を防止するよう対応するとともに、8月9日には松前町と福島町に現地連絡員(リエゾン)を派遣し、自治体の被害状況の把握や国道の通行止め情報の提供を行うなど情報収集に努めました。
全国的にも各地で集中豪雨による災害が頻発し、改めて地域の安全・安心に国土交通省や地域に密着した建設業の方々のその存在が必要不可欠であることを実感したところです。函館開発建設部では今年も積極的かつ迅速なリエゾン派遣や災害対策用機械の貸し付け、防災資機材の提供等を行い、自治体への防災支援に取り組みながら、地域の防災力向上に努めていきます。
ここで今年度の当部の事業を説明させていただきます。
日本一の清流、後志利別川では、水災害のない安全・安心で豊かな自然を活かした活力ある魅力的な地域づくりを目指し、洪水対策や地震津波対策を進めます。
道路関係では、今春、急カーブや急勾配がつづく狭小幅員箇所や道路防災対策必要箇所を解消を目指し整備を進めていた、国道277号雲石道路の3.1kmが完成します。今後も北海道縦貫自動車道、函館・江差自動車道、函館新外環状道路など広域交通ネットワークを整備し、広域周遊型観光の促進、豊かな農水産品の物流効率化、高次医療施設が集中する函館へのアクセス向上を図ります。
港湾関係では、3月に暫定供用を迎える函館港の耐震強化岸壁整備など、管内6港において国内外とのネットワーク機能の強化、地域経済の活性化、安全・安心な暮らしを支える港湾整備を進めます。
空港関係では、函館空港の老朽化した誘導路の改良や空港地下トンネルの耐震補強対策を進めます。
農業関係では、大野平野地区において、老朽化した用水施設の改修を進め、維持管理の軽減等による農業経営の安定を図ります。今金南地区では、区画整理等を行い、生産性の向上や優良農地の確保を行います。
水産関係では、管内7漁港において安全・安心で新鮮な水産物の供給や活力ある漁村づくりを支える水産基盤整備を進めます。
昨年、当部では景気の下支えとなるよう工事の早期発注に努め、第1四半期で前年比約2.2倍の契約額となりました。引き続き、社会資本の維持・形成に携わる多くの官と民の連携により、効果的な事業推進と低廉で良質な社会資本整備を進めていきます。
今後とも地域の皆様のご理解とご協力をいただきながら、安全で安心な暮らしと地域の活性化に向けて、職員一丸となり事業を推進していく所存でおります。
最後に、皆様の益々のご健勝とご多幸を心からご祈念申し上げ、年頭のご挨拶といたします。
|