建設グラフインターネットダイジェスト

〈建設グラフ2014年2月号〉

年頭所感

地域経済・産業の強化を図るネットワーク整備や
防災震災対策推進で安全・安心な地域の実現を目指す

国土交通省 北海道開発局
札幌開発建設部 部長
本田 幸一

 新年明けましておめでとうございます。皆様には健やかな新春をお迎えのこととお慶び申し上げますとともに、日頃から開発事業につきまして特段のご支援とご協力を賜り厚くお礼申し上げます。
 昨年を振り返りますと、4月には国道230号中山峠での土砂崩れ、9月には滝野すずらん丘陵公園でのクマ出没による臨時閉園などがあり、関係機関をはじめ、皆様のご協力の下、連携して状況に応じた対応を図ってきたところです。あらためて、道路や河川等の維持管理や防災・減災対策の重要性、また、災害・緊急時の的確な対応を日頃から意識して行動することが重要であると再認識しました。
 札幌開発建設部は、北海道の経済等の中核である「石狩・空知地域」を管轄しており、この地域の経済活動等をいかなる場合であっても停滞させることなく進めることが使命となっています。そのため、河川、道路、空港、公園、農業の事業を効率かつ効果的に推進しています。
 河川事業では、安全・安心に暮らせる地域の実現を図るため、石狩川の河川整備を進めるとともに、河川管理施設の適切な維持管理の実施及び局所的な豪雨を詳細に観測可能なXバンドMPレーダの整備による観測体制の強化などハード・ソフト一体となった防災・減災対策に取り組んでいるところです。
 また、地域の皆さまのご理解・ご協力をいただきながら、洪水常襲地帯である千歳川流域の遊水地群の整備、札幌圏を含む石狩川中下流部の抜本的な治水対策である北村遊水地の整備を進めています。さらに、夕張シューパロダムにおいては、平成26年度事業完了に向けて3月より試験湛水を行う予定です。幾春別川総合開発事業においては、早期の本体工事着工に向けて付替道路等の整備を進めています。
 道路事業では、我が国の国際競争力や地域経済・産業の強化を図るための基幹ネットワークとして「道央圏連絡道路」、「小金湯拡幅」や「定山渓拡幅」等の整備を推進します。
 また、「雄冬防災」や「橋梁の耐震化」等の防災震災対策、「事故ゼロプラン」、「電線共同溝」など安全・安心な道路づくりを推進するとともに、道路利用者のニーズを踏まえたメリハリのある維持管理や、道路情報の収集・提供の充実化、地吹雪・雪崩対策の推進や「道路ストック総点検」等により、道路交通の信頼性向上を図ります。
 農業事業では、北海道が我が国の食料供給基地としての役割を担っていくため、ほ場の排水改良や大区画化・担い手への農地集積による生産性向上を通じた地域の振興を図る国営農地再編整備事業妹背牛地区外2地区で整備を進めるとともに、美唄地区に事業着手しました。
 また、農業水利施設の計画的な更新・整備により、用排水機能を確保するため、国営かんがい排水事業北海地区外7地区で整備を進めています。特に、徳富ダムは平成26年度からの供用開始に向け、最終的な整備を行っているところです。
 空港事業では、大規模地震災害時等において災害復旧支援、航空ネットワークの維持などの役割を果たすため、新千歳空港の滑走路や誘導路等の耐震化を促進します。また、空港施設の更新・改良等を進めることを通じて空港機能を健全な状態に保持するため、新千歳空港の誘導路改良と札幌飛行場(丘珠空港)のエプロン改良を計画的に行っていきます。
 公園事業では広域的なレクレーション需要に対応するため、コスト縮減を図りつつ、より多くの方々に、より満足していただけるよう、国営滝野すずらん丘陵公園の適切な運営・維持管理を行います。
 当部といたしましては、限られた予算の中、事業を効率的かつ効果的に実施し、各方面からのご意見も大切にして、安全・安心な暮らしの確保と地域経済の発展に向け、より一層努力してまいります。引き続き皆様のご支援、ご協力をお願いします。
 結びに、本年が皆様にとって素晴らしい年になることを祈念しまして年頭のご挨拶といたします。


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