建設グラフインターネットダイジェスト

〈建設グラフ2013年12月号〉

【ZOOM UP】

学校再編で周辺小統合「手宮小学校」を新築

── オープン教室の採用とワークスペース配置で授業の多様化

小樽市 手宮小学校新築工事

完成予定パース

建設の経緯

 手宮小学校は、小樽市の中心市街地から2kmほど北部に位置し、学校周辺には、緑豊かな公園、バスターミナル、商業施設等があり、利便性の良い地域にある。
 現校舎は、昭和39年に屋内運動場と一体で建設したが、約50年が経過しており、小樽市の学校再編計画に基づき、周辺小学校との統合校として改築を進めることとなった。

整備主旨、施設面での特色

 現校舎が建築されている傾斜地が建設敷地となるが、南側の既存グラウンドに校舎棟を建設することで仮設校舎を設けない計画としている。
 また、屋内運動場棟は、校舎棟の建設後に約4m高い北側敷地に建設する計画としている。各棟の敷地に高低差はあるが、校舎棟2階と屋内運動場棟1階を渡り廊下で接続することで各棟の連絡を確保している。グラウンドは東側に配置しているが、屋内運動場棟との連携を考慮して、グラウンドと屋内運動場棟の敷地高さを揃えている。
 傾斜地であることから造成は伴うが、各棟を異なる敷地高さで計画することで残土の発生を抑えた造成計画とし、コスト縮減に配慮している。
 校舎棟は、回廊式の平面計画としているが、中央にライトコートを設けることで廊下が暗くならないよう配慮している。また、普通教室や特別支援教室は、日照条件の良い南面に配置している。
 普通教室は、オープン教室を採用し、普通教室間にワークスペースを挟むことで、児童の習熟度に合わせた授業やグループによる授業等が行える配置としている。管理部門は、昇降口のある1階に事務室を配置し、グラウンドのある2階に職員室を配置することで児童の安全性を確保している。
 共用部に採用しているLED照明、樹脂サッシ及び外壁妻面に外断熱工法を採用することで経済性や省エネルギーに配慮している。

今後の予定

 平成26年8月末に校舎棟が完成する予定であるが、その後、既存校舎の解体、屋内運動場棟の建設、グラウンド整備を行い、平成28年12月に全ての工事が完了する予定となっている。


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